フェアリー「新体操」快挙 東京五輪の“表彰台”の可能性は

スポーツ

  • ブックマーク

Advertisement

 42年ぶりの快挙である。

 イタリアで行われた新体操の世界選手権で、日本代表「フェアリージャパンPOLA」が団体総合で銅メダルを獲得した。

「団体総合2位だった42年前は、ソ連やブルガリアなど強豪国がボイコットした大会。なので、実質的には史上初です」

 とは大手紙体操担当記者。

「今もロシアが最強で、ブルガリア、イタリアが追う状況。日本は数年前から最強国・ロシアを拠点に練習を積んでいます」

 なんでも、個人と団体の選手10名超がロシアに移り住み、ロシア人コーチに師事しているのだとか。

 体操協会関係者が語る。

「チーム名からも明らかなように、化粧品メーカーのポーラが“美容コーチ”を派遣するなど物心両面でバックアップ。体操部門の幹部は、“新体操は、メダルも獲ってないくせに、年間予算は億単位なんだよなぁ”とボヤいてました」

 そんな陰口も叩かれなくなり、今度は一転、東京五輪への期待が高まるのだろう。さて、見通しは?

「採点競技は、審判の“好意”で決まります。そして、いったん一流とみなされると、多少のミスは見逃されるなど、とかく有利に働く。ロシアのコーチが教えていることも好評価に繋がっています」(先の記者)

 シンクロの井村雅代ヘッドコーチが中国チームを率いた際も、彼女の名声が審判に影響を及ぼしたという。

「日本は、種目別でも団体で銀と銅、個人で銅を獲得。種目別は五輪にはありませんが、その種目での強さを審判に印象付けられたのは大きな収穫。このまま“好意”を維持し続ければ、地の利もある東京五輪での表彰台は確実でしょう」(同)

 だが、一方で、

「どの国も、五輪翌年は新チーム結成直後で弱い。これからどんどん強くなるわけで、日本が3年間この位置を維持するのは容易ではありません」(先の関係者)

 勝ってリボンの緒を締めよ?

週刊新潮 2017年9月14日号掲載

メールアドレス

利用規約を必ず確認の上、登録ボタンを押してください。