バドミントン「奥原希望」日本人初の金メダル 支えた3人の男たち

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ピカイチのフットワーク

 奥原は埼玉の県立大宮東高校に進学する。ここでバドミントン部の顧問として奥原を育てたのが、大髙史夫氏(66)だ。大髙氏は「勉強もしっかりやるので、生徒としては全く手がかからなかったが、バドに関しては大変でした」と明かす。

「自分が設定した課題に納得するまで、練習を止めようとしないんですよ。他の選手もいますから、3、4時間練習して、遅くとも20時には帰さなければならない。ところが奥原に『もう少し、もう少し』と言われて22時を過ぎてしまうこともありました。そうなると体育館の電気を消して、『はい、終わり!』と言っていました。バドミントンに関しては一切、妥協がなかったですね」

 高校入学時、身長は150センチ台前半。現在は156センチで、ほとんど伸びなかった。小柄な選手が体格に恵まれた選手に打ち合いで勝てるはずがない。勝機を得るには1つ、シャトルを拾うことだけだ。

「コート内の移動スピードを上げるための練習に力を入れていました。相手が打ってきた時に、いかに早く第一歩を踏み出すことができるか、落下地点に素早く入り、どんなコースに打たれても、しっかり打ち返す。これができるようになってきたんです。彼女のフットワーク、その軽さは、他の選手に比べてもピカイチだと思います」

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