バドミントン「奥原希望」日本人初の金メダル 支えた3人の男たち

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バドミントンに賭ける思いの強さ

 奥原は練習を絶対に休まない。勝っても負けても、常に前向きの姿勢を示す。負けても落ち込まず、どうすれば次は勝てるか考えて練習に臨んだ。結果、奥原は小学生で県代表に選ばれ、全国大会に出場する。

 順調に実力を伸ばしていた奥原だったが、中3で最初の試練を迎える。高校で練習ができなくなってしまったのだ。

「高校に進学しない子供は、練習を遠慮してほしいということになったんです。娘は県外の進学を希望していましたから、それからは市の体育館を借りて、僕と2人で練習するようになりました。部活の顧問は続けていましたから、帰宅は19時とか20時。それから体育館に行っても、1時間ぐらいしか練習できなかったり、予約すらできず、雪の中を走りこんで終わったり、という日もありました」

 父は娘と試合をすれば負けてしまう。だから、ひたすらノックを続けるしかなかった。

「内容に不満があったかもしれませんが、文句を言わず、黙々と練習を続けていました。私も転勤を諦め、仕事などで他の先生に助けてもらい、趣味のミツバチの飼育を止めました。娘のバドミントンに賭ける思いが本気でしたから、自分のできることは全てやろうと決めたんです。もちろん、周りの方々に支えて頂いて、初めて可能になったことです」

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