歴代総理が集結…「小泉純一郎」が「安倍総理」に授けた秘策“北朝鮮カード”

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北朝鮮問題で仕掛ける

 前出の官邸担当記者が解説する。

「まず、小泉さんが一度下がった内閣支持率を劇的に上げることに成功した存在であること。次に、それとリンクしますが、彼が人気回復策として巧みに『北朝鮮』を利用したことです」

 80%という驚異の高支持率で船出した小泉政権だったが、2002年1月、当時まだ「化けの皮」が剥がれておらず、主婦層を中心に絶大な人気を誇っていた田中真紀子外相を更迭したことで、支持率は一気に30%台まで下降。以後、回復させたくてもさせられなかった支持率を、同年9月の電撃訪朝によって一気に70%前後まで押し戻した。

 この時の成功体験から、「困った時の北朝鮮カード」は、自民党政権のみならず民主党政権でも常に切り札として検討されてきた。ましてや安倍総理は、02年の小泉訪朝に官房副長官として同行している。

 安倍総理と北朝鮮にはこうした「因縁」がある上に、

「別荘会談の約半月前の7月28日に、官邸でジャーナリストの田原総一朗さんが安倍総理と面会したことから、『北朝鮮絡みで何か動く』との憶測が広がっていました」

 と、全国紙の外務省担当記者が振り返る。

「面会後、田原さんは記者団に、『総理に政治生命を賭けた冒険をしないかと持ち掛けた』と明かし、記者が『解散か』『進退についてか』と詰め寄ると、彼はいずれも否定し、『そのうち分かる』とかわした。解散でも辞任でもなく、総理の大博打となると……ということで、安倍総理は北朝鮮問題で仕掛けるのではないかと、我々の間で緊張感が高まっていたんです」

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