5年生存率は“乳がん”“大腸がん”以下… 「いつのまにか骨折」リスクチェック

ライフ 週刊新潮 2017年9月7日号掲載

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 単に「骨粗鬆症」だけだと他人事と捉えがちだが、「骨粗鬆症によるいつのまにか骨折」と言われると何となく気になるのは、ネーミングの妙と言うべきだろうか。桃井かおりが出演するテレビCMを頭に思い浮かべる方も多かろう。そして何より、痛みを伴うはずの骨折が「いつのまにか」、気付かないうちに引き起こされるという“怖さ”もあいまって、その言葉は人々に広く認知されることとなったのではないか。

「骨粗鬆症で骨折しやすい部位は、背骨・腰骨、足の付け根、手首、上腕の付け根で、手足を骨折すると痛みを伴います。これら4大骨折の中でも、背骨・腰骨の骨折は痛みを感じにくいため、最も気付きづらいのです」

 そう解説するのは、山王メディカルセンター女性医療センター長で国際医療福祉大学病院教授の太田博明氏である。

「背骨のことを医学的には脊椎といい、脊椎は首から腰まで、24個の椎骨と仙骨、尾骨から形成されています。その椎骨の要である丸い部分が椎体で、通常、“いつのまにか骨折”と言う場合、椎体圧迫骨折のことを指します。椎体圧迫骨折のうち、骨折した時点で気付くのは3分の1程度で、残りの3分の2はいつ骨折したかに気付きません」

 椎体圧迫骨折、と言われても具体的なイメージがなかなか浮かばないのでもう少し説明していただくと、

「これらの骨折は、椎体の内部が骨粗鬆症でスカスカになり、ちょっとした衝撃や重みが加わっただけで時間とともに椎体がグシャッと潰れてしまう状態。円筒形の椎体が上から押し潰されて徐々に変形してしまうのです。自分の体の重みに耐えられなくなって、じわじわ潰れていくことで知られています」

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