魔裟斗の妻・矢沢心も“7回の体外受精”を告白 芸能人が不妊治療を語るワケ

ライフ2017年8月25日掲載

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 格闘家の魔裟斗さんの妻で女優の矢沢心さんの連載が、8月24日に日経DUALでスタートした。

 以前より自身のブログなどを通じ、4年に及ぶ不妊治療の末、ようやく待望の赤ちゃんを授かったことを公表してきた矢沢心さん。現在は、5歳と、もうすぐ3歳になる2人の女の子がいるが、1人目を授かるまでの道のりは長く、つらく、遠いものだったという。

 連載では、7回目の体外受精で長女を授かるまでの日々が綴られる予定で、第1回「赤ちゃんは自然にできるものと思っていた」では、高校時代に「多嚢胞性卵巣(たのうほうせいらんそう)症候群」という、生理不順や無月経を引き起こす症状と診断されたことや、夫・魔裟斗と結婚したのち、1年待っても妊娠の兆候が全くなく、20代半ばで人工授精を開始したことなどが明かされた。

 矢沢さんは「もしかしたら私の経験が励みになることもあるかもしれないと考えるようになりました。悩みを解決するキッカケになるかもしれない」と連載への想いを語る。

 2010年6月に行われた「第14回出生動向基本調査」によると、不妊の「検査や治療を受けたことがある(または現在受けている)」と答えた夫婦が全体で16.4%、およそ6組に1組の計算になる。

保田圭さんや加藤貴子さんも…

 近年は、矢沢さんのように不妊治療の末に赤ちゃんを授かったことを公表する著名人も増えている。つい先日待望の第一子を授かった元モーニング娘。の保田圭さんはじめ、プロゴルファーの東尾理子さんや元プロテニスプレイヤーの杉山愛さん、また、先日46歳で第2子を出産した女優の加藤貴子さんは夫が男性不妊をかかえていたことを告白し「お子さんが欲しいとお考えの方は、奥さんやパートナーに丸投げせずに、どうかお二人で取り組んで戴きたいです。妊活している皆さんに、赤ちゃんが授かることを心より願っています」と自身の体験を元に、同じく不妊に悩む夫婦に声を投げかけている。 

 しかし、実際に不妊治療にはお金もかかる。肉体的にも精神的にも、負担がかかる。また夫婦間での気持ちが一致しないケースもある。

 イラストレーター、漫画家としてキャリアを積んできた小林裕美子さんもそんな悩みを抱えていたひとりだった。27歳で結婚し、夫婦ともに、もともとそんなに子どもや育児に興味があったわけでもなかったし、夫も積極的に子どもがほしいと言いださなかったこともあり、気がつけば結婚生活も5年が過ぎた。

 けれど、周りがどんどん「親」になっていくと、「このまま夫婦ふたりで過ごすのでいいのかな……」と、迷いが生まれ始める。基礎体温を測って排卵日を予測する「妊活」を始めてみたものの一向に妊娠しない。

「30代半ばを過ぎた頃から、もしかしたら自分が妊娠しづらい体、不妊症なのかも、って認識し出して、病院で検査を受けました。そしたらやっぱり自然妊娠は難しいと言われ、年齢的なこともあるからズバリ体外受精をすすめられて。まさか自分が……という驚きしかありませんでした」と小林さんは振り返る。

それでも選んだ体外受精

 不妊治療をするか否か――デリケートなことなのでなかなか友人には相談できず、また自身の仕事のことや、治療にかかるお金のこと、夫との意識の違いもあり、その後しばらく、意識的に子どものことは考えないようにしていたという。

 そんな小林さんだがある日、仕事で出逢ったワーキングマザーから「少しでも子どもがほしいと思うなら、何をおいても産んだほうがいい、子どもは宝だよ」という一言をかけられ、「子どもがほしい」と自覚し、不妊治療することを決意したということを、自著『それでも、産みたい――40歳目前、体外受精を選びました――』で告白している。

 不妊は、非常にデリケートでプライベートなことであるがゆえに、なかなか人に相談したり、アドバイスを得る機会すらない夫婦が多いのが実態だろう。しかし、矢沢さんや小林さんのように、自身の体験を語る人が現れることで、同じ悩みを抱える多くの夫婦の気持ちが少しでも軽くなることを願う。

デイリー新潮編集部