“高橋一生ロス”にファンとNHKの悲鳴… 「直虎」視聴率低下

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回想シーン

 この壮絶なシーンを書いた脚本家の森下佳子氏が振り返る。

「この回の打ち合わせは皆言葉少なでした。何度も台本を読み返すと泣いちゃうから、という空気だったんですかね。最後のシーンを書いたあと、私もプロデューサーも、音楽担当の菅野よう子さんも、全員、謎の体調不良に悩まされました」

 制作陣からして、体調を崩すほどだから、視聴者の「ロス」もむべなるかな。何より、一途だがどこか影のあるイメージの高橋だからこそ演じることのできるシーンでもあった。

「草食系のイメージのある高橋は役者歴が長い。9歳で映画デビューし、大人になってからは映画『世界の中心で、愛をさけぶ』などで頭角を現しました。『直虎』に出演するようになってから、今年上半期の〈ブレイク俳優ランキング〉では、全世代の部門で1位になったほどです」(芸能デスク)

 その人気は、放送の3日後、ソニー・ミュージックから「鶴のうた」と題して高橋が登場する回の音楽をまとめた追悼CDが発売されると、店頭からたちまち消えてしまったほどである。

 心配なのは「直虎」の今後だ。何しろ政次が死んだ翌週の回は視聴率も11・2%に下がり、「高橋ロス」が現実になってしまったのだ。もちろん、NHKもそのことを予測してか、38回からは、井伊直政役として菅田将暉を投入するなどテコ入れ策を取ってはいる。が、手っ取り早いのは政次を再び登場させることか。先の森下氏も言う。

「脚本では残された人たちが政次を思い出す件(くだり)があるので、回想シーンの可能性がないわけではありません」

「直虎」の放送はあと16回、政次を殺すのは、ちと早すぎたか。

週刊新潮 2017年9月7日号掲載

ワイド特集「天つたふ日ぞ 楽しからずや」より

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