天皇陛下、沈黙20秒… 憂慮される異変の舞台裏

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「生前退位」が決まり、初となる戦没者追悼式。天皇陛下が退席の際、20秒間に亘って標柱を見つめられる一幕があった。式典へ出席されるのは、残すところ来年のみ。例年とは異なる思いが胸に押し寄せていたのかもしれないが、果たしてそれだけなのか。実は、周囲が口をつぐむ異変の数々が過去にも起きていた――。

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 72回目の終戦記念日を迎えた8月15日。東京・千代田区の日本武道館では、安倍首相や戦没者遺族ら約6200人が参列するなか、その出来事は起きたのである。

 社会部記者が言う。

「今回の式典では、オヤッと思うことが2度ありました。1度目は、黙祷の後に陛下がおことばを述べられた後です。標柱に一礼をし、美智子さまとお二人揃って下がるのですが、陛下が標柱をしばらく見つめられていたため、お二人のタイミングがずれてしまいました。陛下はそれでも、前方を見据えられていて、美智子さまがお声を掛けたのです」

 それだけなら、感慨に耽っていたともとれるのだが、

「それから約20分後、陛下が会場からご退席する時でした。お席から壇上の標柱を見上げたまま静止してしまわれたのです。その間、20秒ほど。美智子さまが、陛下に近づき、お声を掛けたのですが、気が付かれず、もう一度、回り込んで耳元で、お声を掛けたところで、ようやく気付かれました」

 会場では何が起きたのかとヒソヒソと囁く声が聞こえたほどだったという。

 宮内庁担当記者は、

「今回のことを受けて、宮内庁は、退位が現実となったことで陛下の胸に迫るものがあったのではないか、そのため、従来に増して長く見つめていたのではないかといった説明をし、火消しを行っていますが、陛下は今年84歳になられます。高齢者特有の健康問題ではないかと見るのが、ごく自然ではないでしょうか」

 実際、陛下ご自身も、一昨年、82歳のお誕生日に際しての記者会見で、

《年齢というものを感じることも多くなり、行事の時に間違えることもありました》

 と、口にされている。この発言が翌年の「生前退位」へと繋がるわけだが、“間違えた”行事の一つが、まずは、その年の戦没者追悼式での異変だった。

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