作家デビュー30周年「宮部みゆき」特集放送

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理由』『模倣犯』などのミステリーから『本所深川ふしぎ草紙』(いずれも新潮文庫)などの時代小説まで、幅広いジャンルで、日本のみならず世界中に熱烈なファンを持つ宮部みゆきさんが、今年、作家デビュー30周年を迎える。

 それに合わせて、時代劇専門チャンネルと「AXNミステリー」チャンネルが8月と9月の、ほぼ2カ月にわたり、ドラマ・映画を特集して放送している。

 時代劇専門チャンネル広報宣伝部が言う。

「宮部さん原作のテレビ時代劇7作(シリーズ含む)を完全放送することになったのが『時代劇で楽しむ宮部みゆきの世界』です。素晴しい人間ドラマを心行くまでお楽しみ頂けます」

 放送されるラインナップには、「おそろし 三島屋変調百物語」「茂七の事件簿 ふしぎ草紙」(全3シリーズ)「ぼんくら」(全2シリーズ)「桜ほうさら」。

 一方の「AXNミステリー」チャンネルは、現代ミステリードラマの「小暮写眞館」と「魔術はささやく」、映画「模倣犯」を放送する。

『我らが隣人の犯罪』でオール讀物推理小説新人賞を受賞時の編集長で評論家の藤野健一さんが言う。

「まっすぐに対象を切り取る文章が素晴らしかった。構築力もずば抜けていましたね。『模倣犯』に典型的ですが、スケール豊かな小説世界を破綻なく描き切る力量に感嘆します。会話も秀逸なので映画でも登場人物が強い存在感で魅力的です。まさに“平成の松本清張”と言えるでしょう」

 新刊『この世の春』(新潮社)は、8月31日発売予定。

週刊新潮 2017年8月31日秋風月増大号掲載

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