雲隠れ「加計学園」理事長を追跡 “20歳年下妻”と優雅な夏の一日

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秘書室長の名前

 事実、行政を歪めたと疑われても仕方のないくらい、加計理事長は安倍総理及びその周辺と切っても切れない間柄なのだ。

「安倍総理が3年前、加計学園の運営する大学の式典に招かれたとき、“私と加計さんはまさに腹心の友”と挨拶したのは、すでによく知られた話ですが……」

 とは、政治部デスク。

「腹心の友であるだけに加計さんも、安倍総理からゴルフに誘われると、“彼とゴルフに行くのは楽しいけど、おカネがかかるんだよな。年間いくら使って面倒見ていると思う?”と周囲に吹聴するのが常だそうです。おまけに、加計系列のこども園で名誉園長を務めた昭恵さんとは飲み友達。彼女が熱心に取り組むミャンマーでの学校建設に資金的サポートも行っています」

 さらに、安倍総理の“お友だち”の1人、下村博文幹事長代行とも太いパイプを築いている。

「最初、加計さんと親しい関係になったのは、下村さんの奥さんでした。10年以上前、友人である昭恵さんに誘われ、加計さんとともに、米国バージニア州の小学校に視察旅行に出掛けたりしたことがきっかけです。その後、加計さんは夫の下村さんとも関係を深めていったのです」(同)

 実際、下村事務所から流出した陳情の“報告書”には、度々、加計学園の秘書室長の名前が登場する。

 例えば、14年4月21日には、〈◇加計学園 山中秘書室長 岡山理科大学の設置申請の件で、文科省に何度も連絡をしたのですが込み合っているとの理由で取り合って頂けません。5月末が申請でそれまでに2、3回は質問し書類を整えたいと思っていますので、大変身勝手なお願いですが、何卒面会させて頂けないでしょうか〉との記載がある。

 当時、下村幹事長代行は文科大臣の地位に就いていた。その陳情に対し、大臣秘書官の対応は、〈→事務方を通して、お願いをいたしました〉。

「要するに、文科省トップの下村さんに担当部署への仲介を依頼できるほどズブズブの関係だったわけです。加計学園からの200万円の闇献金疑惑が報じられた下村さんは、学園関係者が学園以外の計11の個人、企業のパーティ券購入代金を取りまとめて持参したもので、闇献金ではないと主張した。ところが、その学園関係者とは、他ならぬこの“秘書室長”のことですから、にわかにその主張を信じるわけにはいきません」(同)

 加計理事長と切っても切れない間柄なのは、安倍総理の“側近中の側近”、萩生田光一官房副長官も変わりはない。

 09年の総選挙で落選し、浪人中の約2年半、千葉科学大学の危機管理学部で客員教授の職を充てがわれ、月10万円の給料を得ていた。のちに政界復帰し、無報酬の名誉客員教授となっていたが、官房副長官就任に伴い、兼職届を提出しなかったために、現在、大臣規範に抵触するとの批判が持ち上がっている。

 散々甘い汁を吸わせた甲斐もあってか、“総理のご意向”を錦の御旗に、獣医学部新設を強引に推し進めることができた加計理事長。そのうえ、総工費の半分、96億円は愛媛県や今治市の補助金で賄われるのはご存じの通りだ。

 ***

(下)へつづく

週刊新潮 2017年7月20日文月増大号掲載

特集「『安倍総理』腹心の友が姿を消して4カ月!『獣医学部新設』のキーマンを追跡! 逃げ隠れする『加計孝太郎』理事長の疑惑のスイカ」より

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