ビビアン・スーの「育児疲れ」にママ達共感 「『いい親像』から開放されることが大事」と専門家

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 台湾出身のタレント、ビビアン・スーが7月4日に自身のやつれた姿をブログで公開し話題を呼んでいる。

 かつては「ウッチャンナンチャンのウリナリ!!」(日本テレビ系)などに出演し日本でも人気を博したビビアンは、その後活動拠点を台湾に移し、現在は母国で精力的に活動している。また、2014年にはシンガポール在住の大富豪と結婚。15年には男児を出産し、1児の母として子育てにも奮闘中だという。

 美しい姿の印象が強いビビアンだが、4日に更新したブログでは、「母親が疲れ切ってる顔は見たことあります??? カメラマンさん! 私を綺麗に撮ってもらえる?」というコメントとともに、ボサボサの髪の毛に、うつろな目で、疲れ切った表情を浮かべる自身の写真を公開しファンを驚かせた。

 疲れた姿を見せたビビアンだが、「子供の成長期は一回だけ。十年後に子供と一緒に過ごした時間を沢山失ったと悲しむより、何かを犠牲してしまっても、今を大切にする! 子供は覚えてないかもしれないけど、親子の親密感は積み立てられるのだ~」と子育ての喜びも語っており、生活は充実しているようだ。

 ファンからは「同じ母として誇りに思う! リスペクト」「こーゆー姿が一番素敵」と育児に奮闘するビビアンの姿に共感するメッセージが寄せられたが、近年「産後うつ」や「ワンオペ育児」など、子育て中の母親が、人知れず疲れや悩み、不安を抱えていることがクローズアップされ、共感を呼ぶケースが多い。

 ああしなくちゃいけない、こうしなくちゃいけない……と「いい親」になるために、疲れた心と身体で追い詰められていくのは、もちろん育児を頑張っている証拠なのかもしれないが、「いい親像」という呪縛から解放されることが、育児をする上で大切なのだと、大人気講座「おやこ保育園」を主宰する小竹めぐみさんと、小笠原舞さんは言う(以下「 」内「いい親よりも大切なこと」より抜粋、引用)。

■「いい親」って何?

「『いい親にならなきゃ』と苦しんでいるママには、「いい親ってなんだと思いますか?」という質問をします。とてもシンプルな問いです。でも、意外とその答えをスラッと言える人は少ないもの。実はこれ、ひとりひとりに聞いていくと面白いことがわかります。
 なんと、みんな、この答えが違うのです。自分と他人の描く『いい親像』が真逆であることさえあります。

 何をすればいい親なのか?
 誰に認められればいい親なのか?

『いい親』という100点満点の答えなんて、実は世界中のどこを探してもみつかりません。いい親像とは、結局のところ自分の思い込みに過ぎないのです。

『いい親になろう』と頑張るあまり、ついやりすぎてしまうことはありませんか? 一度言えばいいことを、何度も注意したり、しまいにはちゃんと理解したか確認するために、もう一度同じことを言わせたり。

 親がしっかりしているから、子どもがしっかりするわけではありません。『いい親になろう』と頑張っているから、『いい子』になるわけでもありません。

 子どもと自分の『今』の状態を否定せずに受け入れることで、『いい親になろう』という気持ちを手放してみることをおすすめします」

■ただただ子どもと一緒に生きて

 小竹さんと、小笠原さんは、1日3食、食べられない日があってもいいし、お風呂だって1日の終わりに必ず入れないといけないなんてことはない、どれもこれも完璧にやろうとせず、優先順位をつけて、できないことは“しない”という選択も大事だと言う。

「いい親」が千差万別なように、子どもの愛し方も人それぞれなのだから、もし今「子どもを大事に思えない」「子どもを思うように愛せていない。自分は親失格ではないか」という気持ちを抱えていたとしても、ただただ子どもと一緒に生きて、1日に5分でもいいから何らかの方法で子どもに愛情を伝える時間を作ることが大切であり、それが積み重ねとなり、信頼関係や愛情が自然と生まれていくという。

「ちゃんと『子育てしている』のに、できていない気になって、たくさんのものを背負いすぎているママが大勢います。全部を完璧にできる人なんで、この世にいません。未完成で、凸凹しているからこそ、人間らしいのです」

 子育てに疲れたお母さんたちが、「いい親」という重荷を下ろして、もっと気楽に育児を楽しめる社会になることを願う。

デイリー新潮編集部

2017年7月6日掲載

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