師匠が語る「藤井聡太」闘争心の塊エピソード 将棋盤を抱え込んで悔し泣き

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■藤井四段の“死角”は…

 いかがだろうか。

 藤井四段は生まれ持った素質に加え、それを伸び伸び活かした“周囲”があったからこそ、十分に開花したようにも見える。

 すなわち、今後も死角はないかのように思えるが、ベテラン記者は言う。

「いま将棋連盟は、三浦弘行九段の不正冤罪のゴタゴタで、信用が失墜している。そんな中、藤井四段は希望の星。今後、イベントなどに次々引っ張り出されるのは確実です」

 それを受けて、

「私の好きな言葉に『大樹深根』があります」

 とエールを送るのは、中原誠十六世名人である。

「大きな樹は根が深く、しっかりと生えているもの。藤井クンにとって、これから3年は、まさに根をきちんとおろし、張り巡らせる時期。周囲の雑音で、自分を見失わないようにしてもらいたいものです」

 羽生三冠との真剣勝負。目下この可能性に人々の胸は高鳴るばかりなのである。

特集「『深夜特急』読破で集中力アップ! 不二家チョコレートで脳のスタミナ!『藤井聡太』14年11カ月の棋譜」より

週刊新潮 2017年6月22日号掲載

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