40代から衰える喉の筋肉 「誤嚥防止」のための生活習慣

ドクター新潮 医療 肺炎

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■枕を高くして

 良くないのは「ながら食事」だ。

「テレビを見ながらとか、新聞を読みながら、あるいはスマホをいじりながらなど、“ながら”の食事は、健康な人でも誤嚥をする可能性があります。食事の時は食べることに集中するよう心がける。また、入院など寝たきりのご老人でも食べる時は体を起こし、座っているような状態で食事をしたほうがいいです」(三木医師)

 そして、食後の歯磨きは「絶対」と言っていい。

 口腔医学に詳しい歯科医師の米山武義氏(米山歯科クリニック院長)が言う。

「歯ブラシで口を刺激することで唾液の分泌を促すのです。その唾液をゴックンと飲み込むことが喉の訓練にもなる。人間は1日に500回唾を飲み込むと言われていますが、これは多ければ多いほどいい」

 また、食べてから2時間程度、最低でも30分は横にならず体を起こしておく習慣をつけておきたい。逆流性の誤嚥を防ぐためだ。もし、眠くてしょうがないのなら、枕を高くして上半身をやや起こす姿勢で寝るのがいい。

特集「がんより怖い『誤嚥性肺炎』を防ぐ完全ガイド」より

週刊新潮 2017年6月8日号掲載

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