杉崎美香アナもブログで吐露 誰にでも起こりうる「産後うつ」の知られざる実態

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振り返れば、産後うつ

 フリーアナウンサーの杉崎美香さんが、6月4日のブログで「産後うつ」だったことを明かした。

 息子が1歳になった喜びを綴りながら、出産直後のことを振り返り、

出産直後は、想像もしなかった大変な毎日が続いて、
む、無理だ、、、わたしには無理だ、、、
なんかよく分からないけど辛すぎるー
となっていて、
いま振り返ると、軽い産後うつになっていたと思われますが。。。

 と書いている。

「母親失格」だから言えない

 赤ちゃんを可愛いと思えない、眠れない、誰とも話したくない……望んで妊娠・出産したにもかかわらず、育児中にどうしようもない不安や孤独に襲われ、ノイローゼ気味になってしまう「産後うつ」。自殺に至ったケースも多数報告されていて、虐待や離婚の原因にもなっているという。本人に自覚がないことや、「一番幸せなときね!」と祝福ムード一辺倒な周囲の無理解から、ママたちは自らの苦しさを一人抱え込んでしまうことも多く、新米ママだけでなく、2人目や3人目を生んだママも決して例外ではない。

■「私だけは大丈夫」「うちの奥さんは明るいから平気」という思いこみ

 出産で受ける体のダメージ、休みなく続く赤ちゃんの世話での疲労、そして急激なホルモンバランスの変化。産後、ママたちの身体や心がとても不安定な状態になるのはいわば当然のことで、本人の責任ではないのだ。そして、産後うつは誰にでも起こりうるのに、その実態が意外なほど知られていないことが、いまや大問題といえる。

 同じく産後うつを体験した漫画家・はるな檸檬さんは自身の妊娠出産体験を描いた漫画『れもん、うむもん!―そして、ママになる―』で、思うようにならない自分の体や、初めて命を預かることの不安を抱えて追い詰められていった当時のことを以下のように振り返っている。

漫画『れもん、うむもん!―そして、ママになる―』より

 誰もが産後うつに陥る可能性があるということを、まずは本人だけでなく周囲の人がきちんと知っておくことが必要だ。そして、少しでもその傾向があると自覚したら、夫や両親、友だちや行政のヘルパー、病院など専門機関に迷わず頼ること。「誰かに助けてもらうこと」は決して、母親失格などではないのだから。

デイリー新潮編集部

2017年6月12日掲載

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