こんな記事も読まれています
住友銀行の天皇「磯田一郎」会長 弱点を形成したマザーコンプレックス
磯田一郎には、こんなエピソードが残っている。行内の行事で、役員が横に並ぶ機会があった。磯田はまだ常務で、同期の常務と一緒だった。磯田の方が先任で、同期は2番手。けれど事務局の手違いで、2番手の同期が磯田の上席になってしまった。磯田はおとなしく座っていたが、行事が終わると“爆発”した。順番を間違えた事務局の課長は、磯田から激しく叱責され、“歩くのもままならないほど”のダメージを受けたという。
磯田の側近だった旧住友銀行の元役員はこう語る。
「磯田さんは負けず嫌いで、地位にこだわり過ぎる面があった。...
つづきを読む
こんな記事も読まれています
ベストセラー『住友銀行秘史』への反論 “嘘から生まれた男”と書かれた「伊藤寿永光」語る
バブルの狂騒を象徴し、かつ終焉を告げたのが「イトマン事件」であった。あれから25年、回顧録『住友銀行秘史』(講談社)が話題を集めている。そのさなか、事件の“主役”伊藤寿永光(すえみつ)・元イトマン常務(71)から、旧知のジャーナリスト・今西憲之氏に便りが寄せられた。
***
1通の手紙が私のもとに届いたのは11月11日のことだった。封筒には、見覚えのある筆跡が走っている。
「もしや、これは──」
そう直感して裏面に目をやると、思った通りの差出人名が記されていた。...
つづきを読む