小池都知事に突き刺さる“ブーメラン発言” 豊洲「ベンゼン79倍」結果で
小池百合子都知事
次々に敵役を替えながら、勧善懲悪の三文芝居でファンを虜にしてきた「小池劇場」。だが、ヒロインである小池百合子都知事(64)すら知らぬ間にシナリオは狂い始めた。かつての名ゼリフの数々がいま、ブーメランとなって彼女の胸に突き刺さろうとしているのだ。
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「敵役」に仕立て上げた石原慎太郎元都知事を完膚なきまでに叩きのめし、百条委で豊洲移転問題の責任を押しつけて、来るべき都議選に圧勝する――。
そんな「小池劇場」第2幕のシナリオに、綻びが生じ始めたのは明らかだ。
2週に亘って小誌(「週刊新潮」)の独占インタビューに応じた石原氏が、今月3日に会見を開いたのはご承知の通り。
その席上、石原氏はこう述べている。
〈当時の最高責任者として豊洲市場への移転を承諾した。行政の責任が裁可した最高責任者にあること、これは私も認めます。しかし、現在の混迷・迷走に対する責任はいまの都知事、小池さんにあると思いますね〉
これに対して小池知事は、
〈都民の皆さまからすれば“石原さんらしくないなぁ”という印象だけが残ったのではないか。ひとの責任と仰るのは簡単だが、もう少し客観的にご自分を見つめて頂きたい〉
と、バッサリ斬り捨てた。ここまでは彼女にとっても想定内だっただろう。
だが、「波乱」はその翌日に起きた。
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■基準の79倍に当たるベンゼン
都政担当記者によれば、
「4日に開かれた都議会の特別委員会では、過去に“地下水モニタリング調査”を担当した業者が参考人招致されました。当初は、目新しい証言が飛び出すとは考えていませんでしたが、9回目の調査を請け負った、湘南分析センターの統括部長による爆弾発言で議場の空気は一変。小池知事の周辺も“寝耳に水だった……”と漏らしていた」
昨年11月以降に行われた「9回目」の調査では、別の業者が担当した過去8回の結果を大幅に上回る、環境基準の79倍に当たるベンゼンが検出された。
この驚くべき結果が、「黒い頭のネズミ」狩りにだけは熱心な小池知事を小躍りさせ、豊洲移転に「待った」をかける決定打となったのは間違いない。
しかし、それほど重要な最終調査を担当した業者が、ここに来て、「都に指示され、適切ではない方法で採水を行った」と「暴露」したのである。
その詳細に触れる前に、モニタリング調査のシステムについて解説しよう。
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