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田中角栄を支えた“もう一人の田中” 右翼の黒幕と協力した資源外交
■タフネゴシエイター「田中角栄」の残像(下)
ジャーナリストの徳本栄一郎氏が、独自に入手した機密解除文書を元に、「タフネゴシエイター」と評された田中角栄の姿に迫る。
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世間の慣習や前例に囚われない田中の豪胆さが垣間見えるもう一つのエピソード、それが首相在任中に推し進めた資源外交、特に石油の確保である。
すでに高度成長で日本の石油消費は急増しており、ほぼ全量を海外に、それも政情不安定な中東に依存していた。このまま経済成長が続けば石油が足りなくなると危惧した田中は自ら首脳外交を重ねて供給源の拡大を図っていた。...
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田中角栄逮捕から40年 初めて語られる「ロッキード事件」の発火点――徳本栄一郎(ジャーナリスト)
田中角栄元首相の功罪を語る際、戦後最大の疑獄事件「ロッキード事件」は、避けて通れない出来事である。7月27日で、彼が逮捕されてから丸40年が経った。事件の端緒を掴んだのは米上院外交委員会の通称チャーチ委員会。その元調査員が当時の秘話を初めて語る。
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アイダホ州の州都ボイシはサンフランシスコから飛行機で約一時間半、米国北西部の平野に開けた街である。人口は二〇万人強だが、ニューヨークのような大都市と違って豊かな自然に恵まれ落ち着いた空気が漂う。...
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