“公務員ランナー”川内が日本勢トップに 瀬古利彦が大喜びの理由

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福岡国際マラソンで川内優輝が日本人トップの3位に(写真はイメージ)

 12月4日に行われた福岡国際マラソンで、“公務員ランナー”川内優輝(29)が、日本人トップの3位に入り、来年8月の世界選手権代表に名乗りを上げた。

「2時間9分11秒はイマイチですが、左足首を捻挫するなど満身創痍で激走した川内は、レース後、感極まって涙を流していました」

 とは現地で取材したスポーツライター氏。

「とりわけ瀬古さんが川内の走りを絶賛。“彼にありがとう!と言いたい”“若い人は見習ってほしい”と手放しの喜びようでした」

 瀬古利彦氏(60)と“公務員”に何か関係が?

「瀬古さんは先頃、2020年東京五輪に向けて日本陸連が新設した“長距離・マラソン強化戦略プロジェクト”のリーダーに就任したのですが……」

 と大手紙記者が話を継ぐ。

「“これまでこれといったマラソン選手を育て上げたことがない人が旗振り役とはいかがなものか”と囁かれているんです」

「瀬古さんは、“走り込みが足りない”“壊れてもいいから走れ”という根性論。でも、それじゃあ今の若者には響かないんですよ」

 と陸連関係者も手厳しい。

「科学的アプローチを積極的に採用している陸連全体の強化方針とも相容れませんし。それに、よく“駅伝偏重でマラソンが弱くなった”と言われますが、瀬古さんこそが駅伝偏重のA級戦犯の一人ですからね」

 猛烈な逆風にさらされているやに見える瀬古氏だが、

「毎週のようにフルマラソンに出る川内こそがいま唯一の“瀬古流根性論”の体現者なのです。レース後のインタビューでも彼は“瀬古さん、宗さんの本を読んだ。瀬古さんは1日80キロ、宗さんは135キロ走っていたというので、僕も100キロ走って鍛えた”と。リーダー就任後初の国際レースで自身を信奉する選手が好走したのですから、喜ぶわけですよ」(先の記者)

 風向きは変わるか。

週刊新潮 2016年12月15日号掲載

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