安倍総理、“中国より早く”トランプとの電話会談を指示

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安倍晋三総理

「はっきり物を言う政治家が求められているのかな」

 トランプ氏の当確が伝えられた11月9日夕方(日本時間)、首相官邸で大統領選のテレビ速報を見守っていた安倍晋三総理はこう漏らすと、すぐに行動を開始した。

「トランプ氏との電話会談を申し入れるよう、事務方に指示を出しました。それも、“中国よりも早く”という条件付き」

 とは、官邸関係者。

「官邸や外務省は、8、9割の確率でヒラリー氏が勝つと見込んでいたとはいえ、何が起こるか分からないのが選挙。こんなこともあろうかと、水面下でトランプ氏に近い共和党系のシンクタンクなどを通じてパイプ作りをしていたんですよ」

 結果、翌朝に実現した電話会談は、エジプトやイスラエルに続く4番目。そのうえ、17日にはニューヨークで会談を行ったのだから、トランプ陣営と電話会談を「やった」「やっていない」で揉めていた中国を尻目に、安倍総理はしてやったり。

 あとは、レーガン元大統領と中曽根康弘元総理の「ロン・ヤス関係」のように、美しい友情を育むだけである。先の官邸関係者によれば、

「安倍総理は、真面目で堅物のオバマ大統領よりも、豪放磊落なトランプ氏の方が良い関係を築けるでしょう。安倍総理とウマの合う政治家は、ロシアのプーチン大統領やフィリピンのドゥテルテ大統領のように、トランプ氏に似て『はっきり物を言う政治家』が多いですからね」

 いつか互いを「ドン・シン」なんて呼び合う日が来るかも――。

特集「差別と憎悪の渦から生まれた『トランプ大統領』25の疑問」より

週刊新潮 2016年11月24日号掲載

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