5球団で1位指名 創価大・田中正義の厚い「池田大作」信仰

野球週刊新潮 2016年11月3月号掲載

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 国際基督教大学は眞子さまや佳子さまをはじめ、むしろクリスチャンじゃない学生のほうが多いが、同じく“宗教系”でも創価大学の場合、9割方の学生が創価学会員だという。もちろん、先日のドラフト会議で5球団から1位指名され、ソフトバンクが交渉権を獲得した田中正義投手(22)も例外ではない。

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創価大学の場合、9割方の学生が創価学会員(創価大学公式サイトより)

 豊作が謳われた今年のドラフト候補のなかでも、前評判が圧倒的に高かった創価大の田中正義投手。

「マウンド上での貫禄やバッターに対する威圧感から、近いのは大魔神、佐々木主浩ですかね。私も田中くんのボールを受けたことがありますが、身長が高く、真上から投げるのでボールに角度があるのも佐々木と同じ。あんなに強いボールは初めてでした。それに、体調が不十分でも150キロ台のストレートを投げられるのがすごいところです」

 スポーツジャーナリストの安倍昌彦氏は、そう脱帽する。実家の近所の人は、

「小学校のころ、親父さんと家の前でよくキャッチボールをしていたけど、まだ体も小さくて、あまり上手じゃなかった。うちの盆栽をずいぶん折られてしまったけど、子供のやることだからと許していましたよ」

 頭角を現したのは中学入学後だ。田中を指導した川崎中央リトルシニアの澤田健一監督が述懐する。

「学校の野球部には入らず、中1から中3までここに所属していました。低学年時はバッティングがよかったので、ひとつ上の学年に上げて、センターで使っていた。投手としても球は速かったけど、コントロールは同じ学年のもう1人のほうがよかった。ただ、その子がケガをしたこともあって、3年くらいから登板機会が増え、3番ピッチャーとして使っていました。体が軟体動物のように柔らかくて、足は速く、肩も強い。手がかからない子でしたね」

 中学の成績もオール5。だから、たいていの高校には進学できたはずだが、

「中3の夏、進路を考える段階で、本人が“創価高校に行きたい”と言ってきましてね。私は、本人が希望すればどこの高校ともコンタクトを取る。そのときも創価の野球部長に電話して、体験に行ったその晩に、部長から“絶対ほかの高校には行かせないでください”と電話があって、入学が決まりました」(同)

 ちなみに、身長が中1で160センチ台半ば、中3で180センチあったものの、横幅はなく、あだ名は「骨」だったという。

■地区の幹部

 ところで、田中の実家が横浜市鶴見区の現住所に引っ越してきたのは、14年ほど前。そして、近所での田中の評判はすこぶるいい。

「正義くんは高校から親元を離れて寮生活で、人に揉まれているから違いますよ。まじめで、努力家で、きちんと挨拶ができる」

 とは、ある住人の感想だが、誰もがほぼ同じことを言う。そんな「良い子」を育てたのは、いったいどんな家庭なのか。玄関脇に公明党の大きなポスターが貼られた田中家について、

「正義くんは4人きょうだいの3番目。きょうだいのなかにほかにも創価大がいますね。ご両親は創価学会の幹部で、お父さんは200人以上いるこの地区の本部長で、お母さんは地区全体を3つに区切ったひとつの地区の婦人部長。2人とも熱心に活動しています」

 と語るのは、さる近所の住人。別の住人は、

「時々、お宅で婦人部の集まりがあるようですし、選挙のときは、公明党に入れるようにお願いされたこともあります」

 むろん、自分で創価高校、創価大学を選んだ正義クンも、“信仰”の厚さで負けてはいない模様。今のところは、それが吉と出ているようではあるけれど。

ワイド特集「浮き世のジャック・オー・ランタン」より