フィリピン・ドゥテルテ大統領、アメリカ罵倒でも支持率は91%

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 アメリカを「地獄に落ちろ」と罵倒し、返す刀でEUを「地獄はいっぱいだから煉獄を選べ」と切り捨てる。就任100日を迎えたフィリピンのドゥテルテ大統領の暴言が止まらない。

過激な発言でも圧倒的な支持率

「麻薬中毒者など私も喜んで殺す」と宣言、100日の間に容疑者段階で警官に殺害された者は1300人以上、自警団による処刑や麻薬組織内の抗争によるとみられる死者は2000人を超す。“麻薬犯罪撲滅”の名の下、裁判も経ずに繰り広げられる事態に、国連や欧米諸国は人権面から憂慮を示すが返ってくる反応は毎度、冒頭のようなものだ。

「でも、市民からの支持は絶大ですよ」

 とは現地在住の日本人だ。

「恐怖政治だなんてとんでもない。飛躍的に治安がよくなっているんです。警官が到るところにいて、強盗やレイプ犯と言えばお決まりのバイクの二人乗りを検問してくれています。欧米は麻薬犯罪者の人権ばかり言い立てるが、犯罪に怯える市民の人権はどうなるんだというのがこちらでは一般的ですよ」

 支持率91%という調査結果もあるほど。

 アジア経済研究所の川中豪氏は言う。

「外交面では確かに問題発言のオンパレードですが、彼の発言は基本的に国内向け。国外には実務レベルで対応しています。大統領が国連脱退に言及すれば外相が打ち消し、米国の代わりにロシアや中国を武器調達先にすればよい、と放言すれば、国防相が外国人特派員に“装備の急な変更は兵士にとって大きな負担で困難”と火消しをする。大統領の頭を占めているのは国内情勢でしょう。貧困層対策と経済対策が軌道に乗るかどうかが政権の今後を占う分水嶺になるはずです」

 支持を失えばクーデタもありうる国。必死なのだ。

週刊新潮 2016年10月20日号掲載

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