来春延期の「豊洲」開業なら業者の被害十数億円…賠償は
仲卸業者は600以上
「盛り土問題」の発覚によって豊洲市場開場の時期はますます不透明になったが、その推移を見つめる数々の民間業者が焦燥感を募らせているのは、豊洲新市場がすでに“動き”始めているからである。例えば、業者が豊洲に投資した額はすでに数百億円に上っている。その内訳は、通信設備に約30億円、ゴミ処理施設に約5億円、巨大な冷蔵施設に約120億円、マイナス60度まで冷やせる冷凍施設に約50億円、などで、
「この冷凍施設はすでに電源を入れて稼動している。電源を落とすと急激な温度変化で設備や建物に影響が出るため、今の状況を続けるしかありません」
と、築地市場協会の幹部。
「また、お辞めになる仲卸さんから新たに仲卸として商売を始めたいという方への営業権の譲渡、マッチングも11月に向けて進めていた。豊洲で商いを拡げる方はすでに事務所の内装を済ませ、用品などの設備のリースも済んでいる。豊洲での開業が来年春まで延びた場合、維持管理費などの被害は数十億円になる」
無論、今後、業者は都に賠償を求めていくことになるが、この点について、小池知事の明確なアナウンスはまだない。
「小池知事には、移転延期を表明した時点で補償についてもきちんと説明して欲しかったですね」
とは、東京魚市場卸協同組合元理事長の伊藤宏之氏。
「また、補償が決定したとしても、その手続きには非常に手間がかかる。仲卸業者は600以上あり、それぞれ被害の事情も金額も違う。その中で統一したルールを作って概算を出さなければならないのです」
業者の多くは歴とした都民だが、今のところ“ファースト”の扱いは受けられていないのだ。
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