路上キス中川郁子、“鈴木宗男の長女”の自民党入党に危機感

政治週刊新潮 2016年8月11・18日夏季特大号掲載

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 とどのつまり、国政選挙は“国盗り合戦”。盗れば嬉しく、盗られりゃ悔しい。参議院選挙が終わったばかりというのに、北海道ではいまも2人の女性代議士が鞘当てを続けている。自民党の中川郁子(ゆうこ)氏(57)と、鈴木宗男元代議士(68)の長女で無所属の貴子氏(30)である。

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貴子氏の自民入りは既定路線(上は路チュー現場)

「郁子は宗男の娘が疎ましいようだ。先の参院選では新党大地が自民党への選挙協力を決めたので、貴子は毎日のように自民党の柿木克弘候補に同行していた。帯広での遊説では郁子も応援に駆けつけて、2人は握手こそしたんだけど……」

 と言うのは、地元政界関係者だ。帯広市を中心とする北海道11区は、中選挙区制だった83年から93年まで、郁子氏の亡夫・昭一氏と宗男氏が“骨肉の争い”を繰り広げた因縁の場所。現在は郁子氏の選挙地盤である。

「最後まで2人が目を合わせることはなくってね。郁子は無所属の貴子が自分の選挙区に足を踏み入れたことが不快だったようで、陰では“行儀が悪い”とこぼしていた。大地の選挙協力も“あの人たちは自分の選挙活動をしているだけ”と最後まで冷ややかだったよ」

 郁子氏が貴子氏を毛嫌いする理由は何か。ことの発端は今年の2月に遡る。

■疑心暗鬼

 政治部デスクによると、

「宗男さんが安倍総理と秘密裡に合意を取り付けたのです。内容は、今後の選挙で新党大地が北海道で持つ45万票を全て自民党に回す。見返りに自民党は次回総選挙で娘の貴子さんを公認候補にする、というものです」

 これに、脛に傷を持つ郁子氏は危機感を募らせた。

「昨年3月に表面化した門博文代議士との不倫路チュー問題で、郁子さんは党本部や後援会の激しい怒りを買いました。あの騒動以降、彼女は“自分は支部長をクビになるのではないか”と不安に感じていたのですがそこに、総理と宗男さんの合意を耳にして“後任は鈴木貴子ではないか”と疑心暗鬼に陥ったのです」

 その後、彼女は至るところで鈴木父娘の批判を展開したという。4月の町村信孝前衆議院議長の死去に伴う補選の際には、

「ことあるごとに“新党大地に数十万票もあるとは思えない”と主張して、後継候補の和田義明氏が大地の推薦を受けることに最後まで強硬に反対したのです」

 そして迎えた7月の参院選――。蓋を開ければ、大地が支援した柿木氏は48万2688票で落選した。

「北海道新聞とNHKの出口調査では、新党大地を支持政党に挙げた有権者はわずか0・4%でした。北海道の全投票数は261万9545票でしたから、大地票はたった1万478票しかなかったことになる」

 郁子氏に話を聞くと、

「私の懸念は鈴木議員の入党の前提となっている、新党大地・宗男代表の“35万から45万票ある”との言葉でした。仄聞するところでは“道内各地域の調査結果を集計しても新党大地の支持者の票は1万票程度しかなく民進党へも流れている”とのことです」

 鈴木父娘への敵意を隠そうともしないが、貴子氏は郁子氏から自身や父親に向けられた発言について、

「本当なら大人気ないですが、私は中川先生のお姿から多くを学んでいるところです」

 と、皮肉タップリ。1日に開会したばかりの臨時国会で、2人は金、銀、銅のいずれかのメダルを手にすることはできるのか。

「ワイド特集 鉄の女の『金』『銀』『銅』」より