ドラマ「沈まぬ太陽」キャスト総勢346人 いよいよ佳境へ

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 WOWOW開局25周年記念ドラマとして現在放送中の「沈まぬ太陽」(日曜夜10時)。「白い巨塔」や「華麗なる一族」など映像化の多い山崎豊子作品の中でも、累計700万部を超えた大ヒット作ながら、テレビドラマ化はこれが初めて。

「おかげさまで過去のオリジナル連続ドラマと比べても視聴加入者の伸びが断トツに多い。映画版は休憩込みで3時間半もの大作でしたが、それでも描ききれない部分があった。ドラマは全20話。現在、第1部のアフリカ編を終え、いよいよ御巣鷹山の航空機事故を含む第2部に入りました。10話まで放送したので、ようやく折り返し地点です」

 とは製作に当たったプロデューサーである。これまで同局のオリジナル連続ドラマは、全5話程度が通常であったため、実に4倍。力の入り方が違う。

「それでも、改めて山崎先生の作品の濃さを知ることになりました」(同)

 撮影準備にほぼ1年を費やした。上川隆也演ずる主人公・恩地元、渡部篤郎演ずる恩地のかつての盟友・行天四郎をはじめとするキャストは総勢346人。エキストラは2500人に及ぶ。スケジュール調整だけでも大変だが、アフリカ、中東のロケも敢行し、6月末にクランクアップした。

「タンザニアでは、ちょうどタイトルバックに合いそうな夕日に出会い、撮影しているとレンジャーに怒られたりしましたね。『猛獣も出るが、盗賊が来るから止めろ』と。首都圏での撮影では、神戸から車を運転してエキストラにやってくる山崎ファンのおじさんがいる。どうやらそれが大企業の重役らしいとわかって、役員として出演してもらったりもしました」(同)

 物語は、10年もの海外左遷から帰国した恩地が、航空機事故の遺族との補償交渉に当たるというところ。

「編集作業はまだ続行中ですが、キャストも第1部とはガラッと変わり、長塚京三さんや平幹二朗さん、橋爪功さんなどが重厚な演技を見せ、恩地と行天は対立を深め、社会派ドラマへと変化していきます」(同)

 今からでも十分楽しめる。

週刊新潮 2016年7月28日号掲載

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