女子ゴルフ葭葉ルミ、プロ5年目でラッキー初V 大混戦を制する

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 鬼の居ぬ間に初優勝――。

 イ・ボミら上位陣が全米女子オープンに遠征した間に、北海道のアンビックス函館倶楽部上磯GCで開催された国内ツアー「ニッポンハムレディスクラシック」。今季新たに誕生したこの大会で、ツアー未勝利のプロ5年目・葭葉(よしば)ルミ(23)が初代女王を戴冠した。

 最終日後半いわゆるサンデーバックナインはまれに見る大混戦だった。初日、2日目と首位に立ち話題をさらった地元高校生アマの小祝(こいわい)さくら(18)からツアー20勝のベテラン・李知姫(イチヒ)まで、実に7選手が首位タイにひしめいたのだ。

 葭葉もその中にいた。

 彼女が過去最も優勝に近づいたのは、ちょうど1年前の「サマンサタバサ ガールズコレクション・レディース」。首位と1打差2位で最終日最終組スタートしたが、結果は9位だった。

「(当時は)バーディを取ることに必死過ぎました。普通にプレーをしたらチャンスが来る、と思えなかったんです。無理をする気持ちが出てしまい、思うようなプレーができませんでした」

 と、葭葉は優勝会見で述懐した。続けて、

「この1年でいろいろ経験を積んで、今日は自分が大人になったと思える場面がたくさんありました」

 加えて、ラッキーなこともたくさんあった。

「(バーディスタートの)1番では、まだグリーンが濡れていて、前に打った人のラインが見えていました。13番ロングでは、第2打が木に当たってしまったのですが、その球がうまく跳ね返ってくれたので、第3打はグリーンを狙えて、パーでしのげました」

 最後は2位タイの6人に2打差をつけてのV。賞金1800万円を手にした。

「近い将来、アメリカでやりたい気持ちはあります」

 ならばその暁には、君の方が呼ばれないといけない。鬼の居ぬ間の“鬼”と、ね。

週刊新潮 2016年7月21日参院選増大号掲載

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