女子ゴルフ勝みなみ、ベストアマ表彰で涙 元世界1位に惜敗

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「ニチレイレディス」(千葉県・袖ヶ浦CC新袖C)初日、2日目とも首位をキープした勝みなみ(17)。最終日は、2打差3位の申ジエ(28)らと共に最終組でスタートとなった。

 勝といえば、2014年のKKT杯バンテリンレディスで、アマチュアとして4人目、そしてツアー史上最年少となる15歳293日での優勝を果たしている。

 このとき、優勝の見返りとしてTPD単年登録、いわゆるプロ転向が可能だったが、勝はそうしなかった。

「(あのときプロ転向しておけばという思いも)ありましたけど、今は転向しなくてよかったなと思います」

 と勝本人が語る。むろんアマである限り賞金は貰えない。だが、その代わりに勝は史上6人目の“アマ三冠(日本ジュニア、日本女子アマ、日本女子オープンベストアマ)”を達成してみせた。

 ニチレイに話を戻そう。

 1番パー5をバーディとして申との差を3打に広げたのは良かったのだが、5番パー4で異変が起きた。

 試合後の勝によると、

「ここのバンカー難しくて。固いところと固くないところがあって悩まされました」

 だが第2打は無情にもグリーン手前バンカーへ。そこからの第3打はピンを4メートルオーバーしボギー。一方の申はチップインバーディを決めた。

 続く6番パー3も、5メートルのパーパットが外れてボギー。逆に、申は連続バーディを奪い、あっさりと首位が交替した。試合は、そのまま申が首位を守って優勝し、元世界ランキング1位の貫禄を見せつけた。勝は惜しくも2位。ツアー史上初の“アマ2勝”はお預けとなった。

 試合後、ベストアマとして表彰された勝は、主催者から「いつか申さんのようになって」と労(ねぎら)われて落涙。

 勝よ、涙を拭いて歌え。♪勝つぞ、勝つぞ勝つぞ、今日は負けても明日は勝つぞ――ちと古いか。

週刊新潮 2016年6月30日号掲載

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