浅草・雷門が“頬被り”…工事で俥夫の売上げ5割減

社会週刊新潮 2016年6月30日号掲載

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 まだ、覆われている。一体どうしたというのだろうか。国内外から年間約3000万人の観光客が訪れる浅草寺の玄関、雷門のことである。東京観光の顔ともいえるこの建造物が、1カ月近くホワイトシートで“頬被り”しているのだ。

ある意味レアな光景

 門前に立つ俥夫が嘆く。

「このシートのせいで、観光客の多くが雷門を素通りするようになりました。我々は写真撮影のお手伝いをしながら人力車の営業をかけるのですが、ここ1カ月、記念撮影する人が減り、今月は売上げ5割減です」

 観光初日というアメリカ人家族も白い門を見上げ“オーマイガー”と飽きれ顔。

 ともあれ、話は先月20日にまで遡る。雷門前の仲見世側の路上に、瓦の一部が崩落しているのを修学旅行生が発見し、土産物屋に届けたのがきっかけだった。

 浅草寺代表役員執事長の守山雄順氏が説明する。

「通報を受けてすぐさま規制をかけ、現場に観光客が近づかないように手配しました。落下は1枚だけで幸い怪我人も出ませんでしたが、翌日から瓦の点検・補修工事を行っています。細かく点検しているため、時間がかかっているのです」

 落下の原因は。

「瓦に入ったヒビが徐々に大きくなって割れ、なにかのはずみで落下したようです。これまでの調査の結果、他の瓦に大きな異常は見られませんでしたので、21日から足場を解体しはじめ、29日までにはシートを全て取り払う予定です」(同)

 雷門は昭和35年、松下幸之助翁の寄進によって再建されて以来、大提灯はたびたび新調されるものの、瓦は一度も葺き替えられていないそうだが、

「瓦の経年劣化は確実に進んでおり、これを機に、早ければ年内に全面的な葺き替え工事を行うことになりました。工期は最短でも3カ月半ほどかかる見込みです」(同)

 初詣までに間に合うか。