進む宿不足で、ラブホが一般ホテルへ鞍替え 回転ベッドは改修対象

社会週刊新潮 2016年6月23日号掲載

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こんな光景も見られなくなるかも

 日本の宿不足が叫ばれて久しいが、思わぬ“救世主”が現れそうだ。

 観光庁の担当者が言う。

「都市部の一般ホテルの稼働率はどんどん上がっていまして、現在80%以上。やはり、訪日外国人、特に中国人の増加が原因です」

 安倍総理は、2020年までに今の倍近い4000万人の訪日観光客誘致を目指している。宿泊施設の確保は政府にとっても喫緊の課題。そこで全国で6000軒とも言われるラブホテルに白羽の矢が立ったのだ。経済部記者の話。

「公序良俗の観点から、政府系金融機関はラブホテルに融資できません。ただし、一般ホテルに改修するためであれば、日本政策金融公庫が積極的に融資する方針を政府として決めたのです」

 ラブホテルが多く加入する日本中小ホテル旅館協同組合によれば、

「今やラブホテルの平日の稼働率は4割ほど。3割を切れば、経営的に厳しく、閉じるところも増える。宿泊施設が足りないからと言って民泊を推進するよりも、設備の整ったホテルを活用した方がいいのです」

 あれやこれやを楽しむホテルへの滞在では一般客は落ち着かぬ気もするが……。業界に詳しいジャーナリストが言うには、

「融資には、特有の設備を外す必要があります。ラブホテルと一般ホテルの違いは“性的好奇心に応ずる設備があるかどうか”です。例えば、アダルトグッズの販売機、回転ベッド。“遮蔽されている玄関の出入り口”なども改修の対象になる。ただし、赤い照明くらいなら外さなくてもOKです」

 改修の融資限度額は、条件にもよるが、最大で7億2000万円。『ラブホテル進化論』の著者で、神戸学院大学講師の金益見(キムイッキョン)氏は、

「今の海外のガイドブックにも、ラブホテルは紹介され、外国人に抵抗はありません。鞍替えするホテルは増えてくるでしょう」

 淫靡な光の中で家族団欒、なんて日も近い。