男子ゴルフ・塚田陽亮“ドM”コースを制して初のツアー優勝

スポーツ週刊新潮 2016年6月16日号掲載

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「この試合は“ドM”じゃないとゴルフが出来ない」

 茨城・宍戸ヒルズCC西Cで行われた国内男子ゴルフのメジャー初戦「日本ツアー選手権森ビル杯」(優勝賞金3000万円)を制覇した塚田陽亮(ようすけ)(31)は試合後、笑いながら振り返った。

 4日間通算でアンダーパーは、2アンダーの塚田と1アンダーの2位ヘンドリーの2人だけ。選手たちを徹底的に苛(いじ)めに苛める難コースだった。

「難しい設計のコースや難しいセッティングの大会はありますが、この大会はそれらとは違う。技術だけでは乗り切れない、いわば、運も必要なコースと言えます」(ツアー記者)

 最終日、首位と4打差の12位からスタートした塚田は、1番パー4でいきなり窮地に陥った。グリーン奥ラフからの第3打をトップしグリーンを外したのだ。

「常に1番は緊張するから、そこはもうスコアはどうでもいいからと気にしないようにしている」

 と塚田が明かす。だが、この居直りが運を開いたのか、ミスした第3打と同じサンドウェッジで放った第4打は見事なチップインパー。好運は続き、3番パー3でも20ヤードからチップインバーディーが決まった。

 後半もスコアを伸ばした塚田は17番、谷原秀人と共に首位に立つ。

 そのティショット。

「完璧でした」(同)

 飛ばし屋の面目躍如というべき330ヤードのビッグドライブ。続く第2打も、池とピンの間の絶妙の位置に落としてバーディーとし、単独首位に。一方の谷原は17番ボギーで自滅した。

 プロ9年目にして初めてのツアー優勝である。試合後、同い年の池田勇太から、

「やっとこれで同じステージに立てたな」

 と祝福されたという塚田。冒頭の台詞に続けて曰く、

「僕が一番“ドM”だったってことですかね」