清原の下を去っていった人々 元木大介は「お話しすることはありません」 意外な長嶋一茂への恨み

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清原を利用した野村氏

 他方で、逮捕“前”に清原を利用していたかに見える元木氏に対し、逮捕“後”に巧みに活用したと言える「猛者」は、あのヒゲの野村貴仁元投手である。

 巨人時代に清原の同僚。覚醒剤逮捕では先輩となった野村氏が、事件後、「俺が清原に覚醒剤を渡した」と公言したのは周知の通り。

「テレビ、新聞、雑誌とあらゆるメディアに登場し、時に“清原のシャブセックス”など際どいネタを提供していた。かなり高額のギャラを要求されたメディアもありました。本の出版や格闘家デビューまで勧められて、半ば本気になっています」(取材した雑誌編集者)

 清原も“後輩”として「たくましさ」を見習いたいものである。一方、

「巨人関連では、意外なところで長嶋一茂さんが恨みを買っていると思います」

 と言うのは、巨人の球団関係者である。

「清原の巨人在籍終盤の頃、高年俸なのに成績が振るわず、監督批判を公言したり、ピアスを付けたりするようになった清原は、常に放出話が囁かれるようになりました。そんな時、一茂さんが“僕は彼の近所に住んでいて親しい”“僕が告げます”と名乗りを上げてきたのです。球団としては、面倒くさい事案を処理してくれるとはありがたい、と喜んでいたのですが――」

 実際は、事態をややこしくしただけだったという。

「清原が“アイツはどういう立場でモノを言ってきているんだ!”“ふざけるな!”と逆に球団にねじ込んできたのです。確かにクビを告げるような役目でもないし、選手としての実績も自分とは比べものにならない一茂さんが引導を渡そうとしてきたことが腹に据えかねたのでしょう」(同)

 当の一茂氏からは回答なし。

 結局、清原は2005年をもって巨人を去るが、この屈辱を今でも忘れていないことは想像に難くないのだ。

「特集 清原和博の復讐」より

週刊新潮 2016年6月9日号掲載

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