「深田恭子」「綾瀬はるか」ホリプロ看板女優が共に沈んだ昨期ドラマ

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『ダメな私に恋してください』に『わたしを離さないで』(いずれもTBS)。

 タイトルだけ見れば恋愛ドラマそのものである。ホリプロ所属の看板女優、深田恭子(33)と綾瀬はるか(31)がそれぞれで演じたのだが、内容は対照的だった。

 恋愛下手なアラサー女が恋を成就させるコメディの『ダメ恋』は、深田によるもの。平均9・5%と伸び悩んだ。

『ダメ恋』で恋愛下手なアラサー女を演じた深田恭子

「物語の中で深キョンが家や職を失くすのですが、その悲壮感が一切ない。加えて社会常識のない処女でバカキャラという設定では、視聴者も、そして彼女も得るものがあるとは思えません。朝ドラで火が付いたディーン・フジオカが元上司役で、彼目当ての若い女性の視聴率は高かった。でも、それ以外の層に受けなかったことが低視聴率の原因です」(ライターの吉田潮氏)

■綾瀬の母は……

 その一方で、臓器提供用のクローンとして生まれた男女の数奇な運命を描いたのが、綾瀬主演の『わたしを~』である。

「やっぱり重いのは難しい」とこぼした綾瀬はるか

「私は観ていて重たい気分になりました。ただ本人は原作者のカズオ・イシグロさんに会って、とっても感動したそうで、役作りを一生懸命やっていたんです」

 と話すのは、他ならぬ綾瀬の実母である。朝は4時起きで帰りは午前様。そんな日々が続いていた。

「喋っていたら鼻声だったから“どうしたの?”って聞いたら、“明日に備えて台本を読んでいたらグッとくるんだ”と言っていました。それでも、“やっぱり重いのは難しい”とこぼしていましたね」

 綾瀬がぶつかった難点をコラムニストの林操氏が引き取って解説する。

「登場人物がクローン人間だというSF的な設定は、途中から観ると何を前提に物語が進行しているのか非常に理解しづらい。つまり、まったくテレビドラマに向いていない作品なんです」

 お茶の間がほとんど絶えて久しい平成日本。ゆえに、女優たちがほぞを噬(か)む時間はなくならないのである。

「特集 軒並み視聴率1ケタに沈んだ『トップ女優』敗北のドラマ」より

週刊新潮 2016年3月31日号掲載

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