橋下サンの溜息が聞こえる「維新政治塾」応募者激減

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 大阪の府知事と市長の“ダブル選挙”で、大阪維新の会が圧勝してから約2カ月。強気で知られる橋下徹・元大阪市長(46)も、この数字を知らされた時はさすがに溜息をついたのではないか。

橋下徹・元大阪市長

 1月30日、大阪市内で大阪維新の会主催の「維新政治塾」が開講した。4年前の応募者は3326人だったが、今回はたったの176人。実に、約19分の1に激減した計算だ。一体、あの“橋下旋風”はなんだったのか。全国紙の政治部デスクの分析では、

「多くの大阪人は熱し易く、わかり易さを好む。それを熟知する橋下さんは、ストレートな物言いで有権者に“都構想の是非”の二者択一を迫った。この“橋下劇場”に市民は熱狂し、それが全国に波及したことで、4年前の政治塾には全国から応募者が殺到したわけです。熱が冷めた今、12万円という高額な受講料を考えれば、これでも集まった方ではないでしょうか」

 一方、在阪ジャーナリストは“まだ、維新に風は吹いている”と反論する。

「大阪府下の熊取町で、1月24日投開票の町長選挙がありました。結果は、大阪維新の会の公認候補が、自民党公認の新人に2000票以上の大差をつけて当選。“ダブル選挙”後の初選挙にも圧勝したことで、幹部たちは“今夏の参院選も、十分戦える”と笑みをこぼしていました」

 だが、その“追い風”も関西限定とのデータが。

「橋下さんが4年前に日本維新の会を結党した時、全国の支持率は自民党の18.4%に次ぐ10.4%でした。この1月末、産経新聞などが行った世論調査では5.3%と半減している。支持が、全国に広がっていない証拠です」(先のデスク)

 やはり、4年前の“風”が異常だったのだ。

週刊新潮 2016年2月11日号掲載

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