東京地検がフタ!「企画調査課長」とNHK記者の不倫

国内 社会

  • ブックマーク

Advertisement

「泣く子も黙る」なんて枕詞も、今ではすっかり古ぼけてしまった。常日頃は秋霜烈日を標榜しながら、身内の“案件”はひそかに葬り去るのだから、検察とは実に奥ゆかしい組織である。今回も、職員の不行状にしっかりとフタがされてしまった。

 ***

東京地方検察庁

 年明け早々、東京地検では、ある職員の処分が下されていた。関係者が明かす。

「1月4日付で、総務部の企画調査課長であるベテラン事務官が『パワハラ』を理由に、部内でヒラ事務官に2段階降格となりました。この事実は、司法記者クラブはおろか、一切公表されていません」

 が、この処分自体が“カムフラージュ”であり、

「実際にはパワハラなどではなく、司法クラブに所属するNHK女性記者との“不適切な関係”が処分の理由だったのです」(同)

 というのだ。

「前課長」は現在53歳。特捜部の所属も長く、やり手の事務官として知られていた。公務員志望者向けのガイド本『検察官になるには』(ぺりかん社)にも現役職員として登場。2006年1月の「ライブドア」家宅捜索では、先頭に立っていたと紹介されている。

 相手の女性記者は二回りほど若く、一昨年の春から司法クラブに在籍。直後から2人の関係は始まったというのだが、ことが発覚したきっかけは、

「同じく検察事務官である課長の妻が、夫の所持品からNHKのタクシーチケットを見つけてしまった。この時点では女性の存在は浮上せず、妻は仕事柄、利益供与などを疑って勤務先に通報したのです」(同)

■すべて復元され…

 報せを受けた検察庁は、報道機関への「情報漏洩」の可能性を念頭に置きつつ、さっそく調査を開始。課長の携帯電話も取り上げられた。

「そこから、女性記者とのやり取りが見つかりました。消去したメールや通話記録なども復元され、不倫関係については認めざるを得ませんでした。それでも、肝心の情報漏洩については頑として否認したのです」(同)

 もっとも、

「彼女が来てから、NHKは特ダネ連発でした。司法試験問題漏洩事件や、旧『村上ファンド』の村上世彰元代表への証券取引等監視委員会の強制調査、そして就学支援金を不正受給した三重の高校運営会社の事件など。クラブ内では『どんなネタ元をつかんでいるのだろう』と、たびたび話題になっていました」(司法記者)

 というから、その釈明も額面通りには受け取れまい。が、いずれにせよ検察当局は「パワハラ」なる理由を持ち出した挙げ句、すべてにフタをしてしまった。10年に発覚した大阪地検特捜部の証拠改ざん事件では「でっち上げ」で世間の指弾を浴びたのに、その体質はなお組織に脈々と息づいているというわけだ。

 ちなみにこの前課長、

「現在の妻とは再婚ですが、実は、前の結婚生活も、女性問題がもとで破綻しているのです。懲りない人ですよね」(前出関係者)

 そうした変遷を経て、今回不祥事の端緒を“直告”した妻に尋ねると、

「(夫は)帰って来ません。検察の方で聞いてください」

 で、その東京地検は、

「異動の有無も含めてお答えできません」(総務部広報担当)

 秘密結社でも気取っているおつもりか。

「ワイド特集 禍福の立春大吉」より

週刊新潮 2016年2月4日号掲載

メールアドレス

利用規約を必ず確認の上、登録ボタンを押してください。