「高橋由伸」新監督がどうにも打てそうにない番記者から質問変化球

野球週刊新潮 2015年12月31日・2016年1月7日新年特大号掲載

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 球界一の人気球団、読売巨人軍は、常に世間の注目を集めることは言うまでもない。当然、監督の発言も何かと記事になる。だが、マスコミの囲み取材を受ける高橋由伸新監督(40)の表情はいつも硬く、サービス精神はゼロのようだ。これでは、番記者からの質問変化球は打てませんぞ。

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 未だ現役に未練があって渋々監督をやっているわけではなかろうが、記者から取材を受ける時の高橋監督は、楽しそうには見えない。

 スポーツ紙記者が言う。

「前任の原さんは、いつも明るく、記者に対しても常にサービス精神旺盛な人でした。『胸と胸を突き合わせて』とか、やや意味不明な独特の言い回しをすることもありましたが、あれはあれで我々へのサービスみたいなもの。負けが込んでも必ずコメントをくれたし、取材しやすい人でした。それに比べ、高橋は“マスコミ嫌い”と言われている。現役時代に比べ、質問に答えようとしてくれているのは分かるが、全く面白みがない。シーズンが始まって、負けが続いたりしたら、一言も話してくれなくなるのでは……。正直言って、頭が痛いです」

 高橋のマスコミ嫌いは、今に始まったわけではない。

 話は新人時代の1998年まで遡る。この年、高橋は打率3割、本塁打19本の成績を残した。これに対し、中日の川上憲伸投手も14勝6敗の成績を挙げ、2人が新人王候補に残った。

「両者とも甲乙つけがたい成績だったので、記者による投票は僅差になると思われた。ところが、蓋を開けてみれば、川上111票、高橋65票の大差で川上が勝ったのです。当時、高橋は記者からしつこく追い回され、マスコミをほぼ無視していた。そのため記者の間で全く人気がなく、それがあの結果に繋がったんです。某夕刊紙は、この結果を受け〈マスコミの逆襲食らう〉と書いてました」(同)

■5分と持たない

 現役時代の高橋は、練習熱心で後輩からの人望も厚かった。ところが、新人の頃からマスコミ対応は上手くなかったのだ。

「巨人の場合、担当記者も多いので、その分、球団の情報も漏れる。例えば、『コーチが、明日の由伸さんの打順は○番だと言ってますよ』と教えても、無関心な表情で『あ、そうですか』としか言わない。構ってくれるなという感じでした」(同)

 テレビ局関係者の話。

「プロ入りする人は、だいたい伝説的な選手の逸話が大好き。だが、由伸は昔からその手の話には関心を示さない。クールというかドライな性格なんですよ。野球以外のことを聞かれるのも嫌なんです。元々、口下手なこともあって、過度な期待をしてもしょうがない。プロ野球選手はシーズンオフとなると、テレビやラジオから出演依頼がある。由伸は、アナウンサーや司会者と1対1だと、会話が盛り上がらないので5分と持たない。彼に生放送は無理、と言われてます」

 実は、高橋監督と対照的な人がいる。同じく来シーズンから阪神の指揮を執る金本知憲監督だ。

「彼も現役時代の最後の方は王様状態になって、記者が気軽に話しかけられる状態ではなかった。ところが監督になった途端、愛想がよくなったと評判です。ファンや記者へのサービスでしょう。高橋も少しは金本を見習った方がいいね」(前出・記者)

 天下の巨人の監督は、試合に勝つだけでは評価されないのである。

「ワイド特集 敵もさる者 引っ掻く者」より