年俸5億円が5000万円に「杉内俊哉」が羨む古巣

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 隣の芝生は青い。そこが古巣なら、なおさらだ。

 ソフトバンクでエースとして活躍した杉内俊哉(35)が、FAで巨人に移籍したのは2011年オフのこと。4年総額20億円の大型契約で、背番号もエースナンバー「18」を与えられた。

 12年はノーヒットノーランを含む12勝(4敗)を挙げ、奪三振のタイトルも獲得したが、13年は11勝6敗、14年は10勝6敗とペースダウン。今季は6勝6敗で、7月に戦線離脱して以降、マウンドから姿を消した。

「股関節痛が原因です」

 とG番記者が語る。

「10月に手術を受けました。投手にとって致命傷になりかねない部位であり、復帰は早くても来年夏以降の見込みです」

 そこで新たな契約更改では、年俸5億円から9割減の5000万円に。球界史上最大の下げ幅は「本人の申し出」と報じられているが、

「本来なら、育成契約にされてもおかしくない状況で、背番号18番から100番台に転落する恐れもありました。つまり、これでも巨人にとっては温情契約なんです。“本人の申し出”というのは、杉内のプライドを守るための方便ですよ」(同)

 スポーツ紙デスクが話を継ぐ。

「FAというハイリスク・ハイリターンの人生を選んだツケと言えるんですが、もし杉内がソフトバンクに居続けていたら、こんな危機的状況においても厚遇されていたでしょうね。エースとして先輩だった斉藤和巳は、故障で一度も登板しなかった08年オフに2億円、翌年も登板なしでオフに1億2000万円の契約を更改。しかも、その後も3年半マウンドに上がることなく、引退までコーチの身分で給料を貰い続けた。もっともその間、杉内は毎年のようにカネで球団と揉めていたんですけど」

 落合、清原、小笠原……巨人にFA移籍して不幸な末路を辿るケースは少なくない。杉内もまた、巨人の“FAデスノート”に名を連ねるのだろうか。

週刊新潮 2015年12月24日号掲載

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