初回は「オレハコ」「救命病棟」を上回る好発進! 松下奈緒が“ナース版ドクターX”を演じる「アナログナース」に視聴者が“共感の嵐”な理由

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好調の要因

 初回では、何をするにもAI頼みの病院が大規模移転中、システムが突如フリーズして現場が大混乱に陥る。そこに現れた灯が、旧来のアナログな手法と鋭い五感を駆使して患者の症状をテキパキと診断し、事態を収拾。名乗らずにその場を立ち去った。

「実際の医療現場でも、AIやデジタル技術による効率化が進んでいます。でも、患者のわずかな異変や正確な状態を把握するためには、医師や看護師の経験値と、患者へ向き合う姿勢が何よりも大切です。医療の現場だけに限らず、AIが急速に進化した結果、技術に頼りすぎになっている現代に、あえてアナログにこだわる主人公に共鳴する視聴者が多いのかもしれません」(民放スタッフ)

「ドクターX」では田口トモロヲ(68)のナレーションで、「群れを嫌い、権利を嫌い、束縛を嫌い、専門医のライセンスと叩き上げのスキルだけが彼女の武器だ。」と、主人公の未知子を紹介。一方「アナログナース」では橋本さとし(60)が、灯をこう表現している。「AIを嫌い、デジタルを嫌い、タッチ決済を嫌い、彼女の武器はアナログだ」。

「このナレーションを聞くだけで、すっと物語の世界観に入っていけます。未知子の決めゼリフ『私、失敗しないので』に対して灯は、『お天道さまは見ています』。細かいところまで、シリーズファンを意識してよく考えているなと思います」(テレビ局関係者)

 また、「ドクターX」では、西田敏行が演じる病院長に逆らえず、「御意!」としか同意できない「御意三兄弟」の医師=遠藤憲一(65)、勝村政信(63)、鈴木浩介(51)たちが組織人の悲哀を浮き彫りにした。AIを駆使した病院が舞台の今作では、前原滉(33)演じる医師ら3人の総称は「デジタル腰巾着三兄弟」。3人の口から発せられるのは、右手を胸の前に置いて軽く頭を下げての「アック(Ack=肯定・了解)」のみである。

 英語の「Acknowledgement(アクノレッジメント)」に由来する略語で、IT業界では受信確認や応答を示す言葉として用いられているという。かつての「御意!」を現代風に置き換えたような設定も、前作を知る視聴者には思わずニヤリとさせられる仕掛けだ。

 その「腰巾着三兄弟」が絶対服従なのが、元看護師ながら那須田が働く病院のデジタル推進部長でCOO(最高執行責任者)の萬里小路(までのこうじ)かよ。演じるのは冨永愛(44)だ。ドラマではかよと灯のバトルが見どころとなる。

「松下さんも長身ですが、冨永さんはそれを上回る長身。そんな2人が対峙してバチバチやり合うシーンは迫力があります。敵役で立ちはだかる冨永さんの存在が、松下さんの演技を生かしています」(同)

意外な伏線も!?

 灯は看護師にもかかわらず、初回では腕の悪い医師に「タイムアウト! 執刀医、交代!」と警告。第2話では、津田健次郎(55)演じる、自身同様にアナログ人間の敏腕外科医に対して柔道技の大外刈りをお見舞いし、手術室から追い出すなど、その破天荒ぶりも目立つ。こうした型破りな言動も、組織の論理に縛られず患者を救うために突き進むという、「ドクターX」から受け継いだ痛快さの一つだ。

 灯がほかの看護師たちと暮らす「シアリア寮」には「ザ・トラベルナース」に登場した那須田歩(岡田)と九鬼静(中井)も住んでいた設定になっている。初回では、この二人も登場しているが、

「同じ那須田姓を持つことから、歩と灯が姉弟なのでは、と思わせる場面がありました。灯のモットーは静と同じ『医者は病気を見て病気を治し、ナースは人を見て人を治す』です。こうした“伏線”が今後、どうやって回収されていくのか、楽しみです」(前出・記者)