「顧客データ流出」でユーザーに訪れる「最悪のシナリオ」 各社の発表のタイミングがズレる理由は?

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「発表のタイミングがずれる理由」

 今回は、データをネット経由で保存して管理・利用する「クラウドサービス」も攻撃対象となっている。

「そのサービス提供会社を利用している企業が複数あれば、それぞれに影響が及ぶ可能性があります」(森井氏)

 例えば前出のJR東日本は、ソフトバンクグループの「IDCフロンティア」が提供するクラウドサービスが攻撃を受けたことによって情報が流出。同社は契約中の495の企業や自治体が影響を受けていると発表した。

「サービス提供会社から『攻撃された』と通知を受けても、契約している各社があらためて調査しなければ自社の被害は分からない。発表のタイミングがずれるのは、そのためです」(同)

 前述した闇サイトは通常の検索エンジンでは見つけにくく、かつ匿名性を高める仕掛けになっており、サイバー攻撃にも耐え得るとされる。取引には暗号資産が使われることもあり、資金の流れを追うのは困難だという。売買された情報は、別の犯罪に利用されていく。

「犯罪の共犯者にされる可能性も」

「免許証の画像が漏洩すれば、顔写真を加工するなどして本人に成りすます者が出てきます。現在は銀行口座やクレジットカードを作ったり、消費者金融から借金したりといった手続きもネット上で本人確認書類の画像を送ればできるので危険です。被害者に成りすましてカードを作り、商品を購入して転売する。結果、代金請求が被害者に届くことになるのです」(森井氏)

 さらに続けて、

「被害者名義で作られた銀行口座が、特殊詐欺などの犯罪に悪用される可能性もある。犯人らが直接金銭をやりとりせずに口座を経由させ、そこで名前が使われれば、知らぬ間に被害者が一転、犯罪の共犯者にされてしまいます」

 かように危険に満ち溢れた社会に、われわれは身を委ねているのだ。

 後編では、マイナンバーカードの情報の安全性や、各人ができる「個人情報の守り方」について報じる。

週刊新潮 2026年10月22日号掲載

特集「『タイムズカー』660万件 『JR東』609万件 『個人情報丸裸社会』のサバイバル術」より

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