「バッシングのおかげで強くなれたと思う」 41歳年上の夫を介護する漫画家に、日本一有名な「年の差カップル」の妻が授けた金言

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「45歳差」の加藤茶夫人から連絡が

 約180ページの描き下ろしマンガで、たしかに後半は、認知症と介護のシーンとなる。だが、優しくて可愛らしい絵柄のせいもあって、決して重苦しい作品にはなっていない。これには、認知症になっても変わらない、真崎さん本来のキャラクターもあるようだ。

「現在は、毎日、デイサービスに通っています。時々、泊まりもありますが、朝9時ころに送迎が来て、4時半ころに帰ってきます。85歳で認知症とはいえ、身体は元気で階段もふつうに昇り降りできます。施設では人気者のようで、ほかに少々乱暴な利用者がいても、“センセー”がそばに来ると、静かになるんだそうです。いまでも、時折、『ジロがゆく』などむかしの名作を読ませるんですが、自分で描いたとは理解できず、絵本のように眺めています。“センセー”は私のことも〝妻〟だとはわからず〝なんか知らんけどいつもいてくれる可愛いひと〟くらいに思っているっぽいです」

 この『だからわたしは~』が5月に刊行後、前編冒頭で紹介した「45歳差」の加藤茶夫人、綾菜さんからお会いしたいとの連絡があったという。実は加藤綾菜さんも、2022年に、マンガ・エッセイ『加藤茶・綾菜の夫婦日記「加トちゃんといっしょ」』(双葉社)を上梓していたのだ。ここで綾菜さんは「財産目当て」「保険金目当て」と、さんざんバッシングされた日々を回想している。

「彩菜さんのパワフルさには、頭が下がりました。いまではバッシングのおかげで強くなれたと思う、と言われてました。わたしも見習わなくてはいけないと心強く思いました」

 この2人の出会いの様子は、〈恋池りも〉さんのブログで、マンガ・写真・文章で読むことができる。

 本書の話が来たとき、〈りも〉さんが、「1冊描き下ろしかあ、大変なものを引き受けてしまった。仕事いくつか抱えてるし、センセーもいるし、正直パニクりそう」と悩む様子が、マンガのラストで描かれている。

〈りも〉さんは、おそらく理解できないだろうと思いながら、どうすればよいかを、真崎さんに訊ねてみた。そのとき、41歳年上の認知症の夫は、なんと答えたか。このラストを、ぜひ、マンガでご確認いただきたい。認知症の家族がいてもいなくても、ここで真崎守さんが口にしたコトバは、仕事や生き方で悩むすべてのひとへの、温かいアドバイスなのだ。

【前編は「認知症になった夫を支える『41歳年下妻』の奮闘…実は、“夫”は『鉄腕アトム』や『ジャングル大帝』の演出も手掛けた“伝説的な漫画家”だった」】

※真崎守さんは、一時、〈真崎・守〉のペンネームを使用していた時期がありますが、本稿ではすべて〈真崎守〉で統一しました。

森重良太(もりしげ・りょうた)
1958年生まれ。週刊新潮記者を皮切りに、新潮社で42年間、編集者をつとめ、現在はフリー。音楽ライター・富樫鉄火としても活躍中。

デイリー新潮編集部

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