元巨人4番が指摘する「松井秀喜」新監督の“不安材料”…「指導者の経験がほぼない」ことよりも危惧される“チームを勝利に導く資質”とは
前編【だから「織田翔希」を強行指名したのか…巨人「松井秀喜」新監督の今後を占う初仕事は“メジャー志望のドラ1”の説得 巨人OBは「松井さんと言えども簡単な仕事ではない」】からの続き──。松井秀喜氏が巨人の第21代監督に就任することが決まった。そこで近年の歴代監督を振り返ってみると、コーチなどで選手を指導する経験を積んだ監督と、現役を引退してそのまま監督に就任するという2つのタイプがあることが分かる。(前後編の後編)
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【写真を見る】奇しくも、松井氏「監督就任会見」の前日に53歳の誕生日を迎えた元メジャーリーガー。松井氏とも縁の深い人物だ
まず今シーズン、リーグ2位の好成績で勇退した橋上秀樹・監督代行はコーチとして非常に豊富な経歴の持ち主だ。
橋上氏は野村克也氏に師事し、楽天、巨人、西武などのチームで選手の指導にあたった。それだけでなく侍ジャパンの戦略コーチや、独立リーグ時代の新潟アルビレックス・ベースボール・クラブの監督も務めている。
第20代監督である阿部慎之助氏は2019年に現役を引退すると、翌20年に巨人の2軍監督に就任した。22年は1軍の作戦兼ディフェンスコーチ、23年はヘッド兼バッテリーコーチを務め、この年のオフに1軍監督の就任が発表された。
第18代監督である高橋由伸氏は、選手だった2015年にチームがCS(クライマックスシリーズ)で敗退すると球団から監督就任を要請された。高橋氏はコーチの経験がないまま受諾し、翌16年から巨人の指揮を取った。
以下、詳細は割愛するが、第12代の王貞治氏、第15・17・19代の原辰徳氏、第16代の堀内恒夫氏はいずれもコーチや助監督などの経験を持つ。
そして松井氏の恩師である長嶋茂雄氏は現役を引退すると、すぐ監督に就任したのは多くのファンが知る通りだ。
「指導の経験値」
松井氏の場合は巨人とヤンキースのキャンプで臨時コーチ的な立場から選手の指導を経験したことはある。だが1軍でも2軍でも通年のスタッフとして選手を指導し、監督の采配を補佐した経験はない。
23日の記者会見で松井氏は自らその点に触れ、「私は指導者の経験はほぼありません。そこが私が12球団の監督の中で一番劣っている部分であると自覚しています」と述べた。
野球解説者の広澤克実氏は1995年から99年まで巨人に在籍し、松井氏とはチームメイトだった。
その広澤氏は「松井さんの監督就任は、もっと後だと思っていました。まずは松井さんにコーチ就任を要請し、指導の経験を積ませるのが“セオリー”だからです」と言う。
「そもそもプロ野球の監督が取り組むべき大きな仕事は2つです。1つ目はチームを勝利に導くこと、2つ目は選手を育て戦力を拡充することです。確かに『采配だけはやたらと上手い』という監督もいますが、これでは半分の仕事でしょう。特に現在の巨人は1軍の戦力が足りていません。2軍の選手を昇格しようにも育成が機能していません。選手を育てるには『指導の経験値』が必須です。松井さんがコーチとして指導した経験のないまま、監督として巨人の指揮を取ることは非常に残念です。不安材料の一つとも言ってもいいと思います」
監督として必要不可欠な“能力”は他にもある。中日の新監督として工藤公康氏が就任した際、日刊スポーツ(電子版)は工藤氏の横顔を伝える記事を配信した(註)。文中には以下のような一節がある。
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