「3つ負けられる」「にっくき読売巨人軍」…強気な発言が裏目に出た日本シリーズの“問題発言”と皮肉な結末

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「にっくき読売巨人軍」挑発の皮肉な結末

 対戦相手を「にっくき読売巨人軍」と挑発したことが、皮肉な結果につながったのが、西武・伊原春樹監督だ。

 2002年、西武はシーズン90勝を挙げ、2位・近鉄に16.5ゲーム差をつける圧倒的な強さで、4年ぶりのリーグ優勝を実現した。

 優勝を決めた9月21日は遠征中だったため、セレモニーは本拠地・西武ドームに戻った同30日のロッテ戦終了後に行われた。

 インタビューを受けた伊原監督は「(日本シリーズでは)にっくき読売巨人軍と戦いますが、必ず必ず日本一になることを誓います。アンチ巨人の人もいるでしょうから、ちょっと盛り上げてみました」とコメントし、スタンドの大拍手を浴びた。

 その後、盛り上がったナインにマウンドまで連れていかれ、胴上げで3度宙を舞うと、「せっかくシリーズまで取っておこうと思ったのに……」と苦笑した。

 西武は1983年以降、日本シリーズで巨人と3度対戦し、いずれも勝利。特に1990年は4連勝で圧倒している。

 巨人側が「にっくき西武」と言うならまだしも、伊原監督の発言には、少々強気に過ぎる印象もあった。

 そして迎えた日本シリーズ。西武は巨人にまさかの4連敗を喫し、12年前のお返しをされてしまった。

 短期決戦では、ひとつの発言が思わぬ波紋を広げる。勝てば強気なコメントとして受け止められても、負ければ一転して“失言”扱いされることもある。

 勝負の行方を決めるのは、あくまでグラウンドでのプレー。それでも、結果によって発言の意味まで変わってしまうところに、日本シリーズならではの怖さだろう。

久保田龍雄(くぼた・たつお)
1960年生まれ。東京都出身。中央大学文学部卒業後、地方紙の記者を経て独立。プロアマ問わず野球を中心に執筆活動を展開している。きめの細かいデータと史実に基づいた考察には定評がある。最新著作は『死闘! 激突! 東都大学野球』(ビジネス社)

デイリー新潮編集部

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