大ヒット「VIVANT」の裏で何が起きているのか 福澤氏の助監督骨折問題、拷問シーンで「中国」設定のなぜ

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問題は終わっていない

 TBS「日曜劇場 VIVANT」(日曜午後9時)に、不穏な空気が漂い始めた。原作、演出、プロデューサーの3役を務める福澤克雄氏(62)が、助監督を骨折させた件の処理について、局内の疑問の声が止まらない。視聴者はこのドラマの設定を問題視している。【高堀冬彦/放送コラムニスト、ジャーナリスト】

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 TBSの福澤克雄氏は昨年12月、「VIVANT」の撮影現場で、55歳の男性助監督を押し倒した。これによって、助監督は骨折。

 今年7月には同局側に福澤氏の撮影現場での行状が通報された。この件は9月16日の「文春オンライン」が報じた。

 同局がこの事実を公式に認めたのは、約2週間後の同30日。龍宝正峰社長(61)ら経営陣が出席する定例会見の席上だった。

 龍宝氏はこの場で、福澤氏と3月に直接会い、厳重に注意したことを明かした。処分も行ったと説明した。ただし、骨折の経緯や処分内容は伏せた。被害者のプライバシー保護などを理由にした。

 この処理に局内から疑問の声が止まらない。まず、被害者の助監督が社員ではなく、外部から参加した助監督だからだ。

 社員同士で起きたことであっても大きな問題だが、被害者が非正規の外部スタッフでは、さらに深刻な事態である。社員とは待遇も権限も格差があるのだから。助監督は福澤監督に抗議したり、TBS側に被害を申告したりできる立場だったのだろうか。

 TBSは「被害者は社員ではない」と発表すべきだったのではないか。厚生労働省の「職場のハラスメントに関する実態調査報告書」2024年度版などによると、立場の弱い非正規社員は、社員よりパワハラに遭う割合が高い。

 同局社員たちによると、福澤氏と助監督の関係はかなり長い。助監督はまるで福澤氏の弟子か、付き人のような存在だったという。こういった事実関係まで一切伏せられてしまうと、問題の本質が闇に包まれてしまう。

 被害者のプライバシー保護を優先するのなら、福澤氏の処分前に行われた懲罰委員会の一部を明かすべきではないか。他社でも行うことがある。福澤氏側の情報を出すだけでよいのだ。

 取締役会でも共有された情報であるはずだ。このまま幕引きにしてしまうと、企業の社会的責任を果たしたとは言えないのではないか。

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