アルコールでも揚げ物でもない“肝臓に深刻なダメージ”を与える身近な食べ物…医師は「かつてと比べて美味しくなりすぎた」と指摘 おススメする“適量”の基準とは

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「一般的に“フルーツは健康にいい”というイメージがあります。栄養素を考えれば、まさにその通りです。しかし肝臓に与える悪影響を忘れてはいけません。それこそフルーツの食べすぎは肝硬変や肝臓がんのリスクを高めてしまうのです」──東京都品川区戸越で「秋津医院」を経営し、多数の著作で知られる秋津壽男医師は警鐘を鳴らす。フルーツはビタミンCなどのビタミン類、カリウム、葉酸など、健康に役立つ栄養素が豊富だ。それがなぜ、肝臓にダメージを与えてしまうのだろうか。

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 秋津医師は「フルーツが肝臓に与える悪影響に注目が集まりだしたのは比較的、最近になってからです。ここ数年のことでしょう」と言う。

「肝臓を悪くするのはフルーツに含まれる『果糖』です。近年の日本人はフルーツを食べることで果糖の摂取量が増えています。原因として2つの“変化”が挙げられます。1点目は近年のフルーツが美味しくなりすぎた、つまり甘くなりすぎたことです。昭和のイチゴは練乳や砂糖をかけて食べるのが当たり前でした。そうしないと酸っぱかったからです。今は非常に甘いので、そのまま食べられます。スイカに塩をかけていたのも甘さを感じるためです。昭和のミカンを食べたことのある人なら、5個に1個くらいしか“アタリ”がなかったことをご記憶でしょう。今のミカンに“ハズレ”はありません。甘くて美味しいフルーツが増えれば、加糖の摂取量も増えるのは必然だと言えます」

 秋津医師は「2点目は私たち日本人が豊かになり、昔に比べて高額なフルーツを買えるようになった影響です」と言う。

「かつての日本では、フルーツは高級で庶民には手が届かない食べ物でした。バナナやメロンはプレゼントやお土産として使われるほど高級な食べ物だったのです。当然、毎日食べることはできません。いわば自然に“節制”していたとも言えます。それが高度成長を成し遂げて先進国の仲間入りをすると、私たち庶民の購買力も上昇しました。昔なら買えなかったバナナやメロンも家庭の食卓に並ぶようになったわけです。食べる機会が増えれば、やはり果糖の摂取量も増えます」

フルーツジュースの問題点

 秋津医師は「コメやパンなどの炭水化物は、消化されると最終的にはブドウ糖になります」と言う。

「ブドウ糖は血液の中に入り、全身の細胞でエネルギー源として利用されます。ところがフルーツの果糖は小腸から吸収されるとダイレクトに肝臓へ運ばれます。そのためフルーツを食べ過ぎてしまうと、肝臓で代謝される過程で中性脂肪が増えてしまうのです。結果、肝臓には脂肪が蓄積されることになり、脂肪肝の原因となってしまいます。脂肪肝が悪化すると、肝硬変や肝臓がんのリスクが高まります」

 秋津医師は「砂糖の害は広く知られるようになってきました。見落としがちですが、甘すぎて美味しすぎるフルーツも同じ問題を抱えているのです」と言う。

「果糖と言えば、清涼飲料水は『ぶどう糖果糖液糖』や『果糖ぶどう糖液糖』が使われています。清涼飲料水より野菜ジュースやフルーツジュースのほうが健康的なイメージですが、どちらのジュースにもたくさんの果糖が含まれている商品が多いのです。しかもフルーツジュースは食べるよりたくさんの量を液体で一気に摂取してしまいます。肝臓に運ばれる果糖の量は固形のフルーツよりさらに多くなるというわけです」

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