トランプ氏、選挙前「現金バラマキ」があからさますぎる…2000万人に1.4万円、100万人に7.9万円 米経済には百害あって一利なしか

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共和党の苦戦に対する焦り

 11月3日の中間選挙まで1カ月を切る中、トランプ米大統領は与党・共和党の応援に躍起となっている。9月29日には、候補者の応援のために32日間の遊説を計画していることを明らかにした。

 だが、トランプ氏の心中は穏やかではないようだ。9月30日にホワイトハウスで開かれたイベントで、トランプ氏は「私は国がどれほどうまくやっているかを説明するのがとても下手だった」と述べた。

 自らの実績を誇示し、野党・民主党を攻撃することが多いトランプ氏の弱気とも受けとれる発言は珍しく、長引く物価高が米国民から不評を買い、共和党の苦戦が伝えられる現状への焦りの表れと一部で報じられている。

 トランプ氏肝いりのイベントも空振りだった。9月下旬に行った中国の習近平氏との首脳会談は“成果に乏しい”と評価されており、中でも、中国から米国産大豆の関税引き下げ方針が示されなかったことは痛手だった。

 10%の追加関税を課されたままでは、中国の輸入業者は、米国産大豆の購入に消極的だ。現在、米国の農家は農作業に使用する軽油の価格高騰にも見舞われており、トランプ政権への逆風が強まっている。

正式に動き始めたバラマキ戦略

 9月上旬に開いた異例の党大会は逆効果だったとの声も出ている。

 米紙ニューヨーク・タイムズは9月30日、南部テキサス州の連邦上院選に立候補しているパクストン州司法長官が献金者の集まりで、自身や他の共和党候補の支持率がトランプ氏の党大会後に下がったと述べていたことを報じた。

 共和党が強い同州ながら、パクストン氏は民主党候補のタラリコ州下院議員に劣勢を強いられている。そこでトランプ氏への不満とも取れる本音が暴露された形だ。パクストン氏の陣営は報道をでっちあげとして反論している。

 一方のトランプ氏はここに来てバラマキ攻勢に出ている感がある。10月2日には自身のSNSアカウントで、2000万人を超える高齢者に90ドル(約1万4200円)を給付すると投稿した。

 連邦議会が約20億ドル(約3140億円)拠出しているメディケア(高齢者・障害者向けの公的医療保険)基金から捻出するとしている。医療保険料の支払い支援を目的に挙げているが、投票率が高い高齢者へのアピールが実際の狙いだ。

 この高齢者向け給付とは別に、トランプ氏はオバマケア(医療保険制度改革法)の還付金を現政権が約100万人の米国民に払い戻すとも説明した。金額は1人当たり500ドル(約7万9000円)になるという。

 以上の2件はホワイトハウスの公式サイトでも発表され、すでに対応が始まっている。トランプ氏はさらに、9月の党大会での公約実現を保証すると主張した。「中間選挙で上下両院の多数派を維持できれば、米国の市民資格を持つすべての成人に1人当たり5000ドル(約79万円)を配る」というバラマキに関する公約だ。

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