デフレがデフレを呼ぶ悪循環で「習近平国家主席」の顔が真っ青になる日…最大の懸念は“地方政府”が抱える巨額の「時限爆弾」

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日本経済を苦しめた不良債権

 分譲価格や家賃が下落するだけなら、庶民にとっては朗報かもしれない。だが、日本ではバブル経済が崩壊すると「不良債権」が社会問題化した。

 地価が高騰した80年代に担保とした土地は、90年代に入って価値が大幅に減少し、金融機関の融資は焦げ付いた。返済不能に陥った融資案件が不良債権だ。

 この不良債権の処理に日本経済は苦しむ。バブル崩壊から間もない1992年、まず住専(住宅金融専門会社)の不良債権が社会問題化した。

 97年には都銀の北海道拓殖銀行が経営破綻。98年10月には日本長期信用銀行が倒産し、12月には日本債券信用銀行が破綻した。

 不良債権の処理が完了したと言われたのが2005年。だが、この頃は2000年から02年まで起きたITバブルの崩壊が経済を悪化させたほか、2008年にはアメリカでリーマンショックが発生し、日本経済の低迷は続いた。

 高口氏が取材を重ねていると、「中国は共産党による一党独裁。良くも悪くもトップダウンの指示が可能なため、中国の内外で危機が発生しても迅速な対応が可能だ。だから、もし中国で金融危機が発生したとしても、日本の“失われた30年”のようなことは起きない」との見解を披露する関係者は少なくなかったという。

習近平氏が楽観視している可能性

 高口氏は「確かに日本の政治にリーダーシップが欠け、不良債権の処理が遅々として進まず、“失われた30年”の原因になったことは事実です」と言う。

「とはいえ、今の中国共産党の幹部を見ていると、デフレ経済に果敢な処置を行っているようには見えません。特に不動産の問題を巡っては、幹部たちは共に脛に傷を持つ間柄なのか、『何とかなるだろう』と過小評価して問題を先送りしているように見えるのです」(同・高口氏)

 一応、習近平氏は公の場で経済問題について発言している。2025年12月の中央経済工作会議では「経済成長、雇用の安定と、物価の合理的な回復を実現する」との方針を明らかにした。

「しかし抜本的な対策は講じられていません。『習氏はデフレ経済の悪影響を過小評価しているのではないか』と心配する中国人も増えています。中国共産党の上層部は習氏も含め、AIやロボット産業の発展で景気は持ち直すと楽観視しているのかもしれませんが、少し甘いようにも思えます。そもそも今の中国で習氏に諫言できる人は誰もいません。ですが、意外にもトランプ大統領ならできるかもしれません。先日、米中首脳会談が行われました。『トランプ氏が習氏に正しい経済政策を助言してほしい』と思いながら報道を見ていた中国人もいたのではないでしょうか」(同・高口氏)

 何と中国では朝定食を5元(約100円)で売る店もあるという。前編【バブル崩壊、就職氷河期、デフレ…日本の“失われた30年”と同じ道をたどる「中国」景気悪化の実態 「朝定食100円」「若者の失業率18・9%」の怒りは習近平国家主席に向くか】では、中国の若者が習近平氏の体制に不満を持つ可能性について詳細に報じている──。

デイリー新潮編集部

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