険しい表情で会長室を後に…石井準一氏はなぜ参院幹事長から外れたのか? 「国会を意のままに動かしたい」高市首相が突き進む強硬路線 「今後は“国会対策”が必要なくなるかもしれない」
高市官邸の「やりたい放題」
村井は衆院当選6回。財務省出身で元首相・岸田文雄の側近として知られる。閣僚未経験ながら、国対副委員長経験はある。国会改革を巡り高市との思いを共有し、そこに高市が目を付けた。
村井は、首相が国会対応に費やす時間が欧米に比べ長過ぎることを問題視して見直しを主張。野党の審議拒否の手法を批判するなど、国会審議への出席を嫌う高市にとっては好都合な人材に映ったようだ。
野党は中道改革連合が立憲民主党系と公明党系に割れるなど、弱体化。10月に召集される臨時国会で、村井はどう国会運営を進めようとするか。国会審議が高市の意のままとなり、首相の出席時間は短縮され、質疑時間も大幅に削減されるのではないかと、野党側は警戒感を示している。
村井は9月18日、日本維新の会・国対委員長の遠藤敬と国会内で初会談し、国会審議の「効率化・充実化」を野党と協議していく方針を確認した。「効率化」という言葉がくせものである。「国会改革」「効率化」の名の下に国会軽視の風潮が高市政権下で強まるのではないか。
野党がいくら抵抗しようが、高市官邸の「やりたい放題」となりかねない。自民・維新による初の連立政権は、連立合意の公約実現が最優先。衆院では「熟議」なき法案の採決で強行突破を図ろうとするだろうが、やり過ぎると世論の反発を招くのは必至だ。
「首相は国会のことを何も分かっていない」
次の臨時国会は10月5日召集で、会期69日間の12月12日までで最終調整していたが、石井更迭の影響で流動的だ。食料品の消費税減税、衆院議員定数削減などの重要法案が会期内に成立するかどうかは不透明で、年末近くまで延長される可能性も取り沙汰されている。
参院での与野党調整は困難視されており、新たな参院自民幹事長の青木に、石井と同じような役割と能力は期待できない。参院で否決された法案を衆院で再可決することはあり得る。
それでも高市は何とも思わないし、それで十分満足だろう。「首相は国会のことを何も分かっていないから」(自民関係者)という。もし、国会が高市の意のままに動くのであれば、それは民主主義を破壊することであり、ひいては独裁とも呼ばれよう。今回の人事はその前兆と言えるのかもしれない。これまで以上に国会を注視しなければならない。
内閣改造・党役員人事をどう見るか、ポイントは高市が麻生への配慮し、依存することを決めたことと、林芳正を閣外に出したことだという。
前編【「これじゃウラ麻生内閣…」の声も高市首相が「麻生頼み」に徹した理由…萩生田氏でも武田良太氏でもなく「鈴木幹事長」続投を選んだ背景】では、幹事長人事の舞台裏、林が“反高市”の旗を掲げるか否か、総裁選を睨んだ様々な思惑について詳細に報じている──。
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