高市首相の「ここだけリーダーシップ」人事で買った恨み

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ほぼ敵視された石井氏

 夏の終わりの期間に高市早苗首相が練りに練った自民党役員・内閣改造人事が発表された。いくつか焦点となっていた人事の中に「石井準一参院幹事長の処遇」があったが、結局、交代となった。麻生太郎副総裁も巻き込んだ人事の知られざる背景についてお伝えする。

 石井氏はハマコーこと浜田幸一衆院議員の秘書から千葉県議を経て、2007年に参院千葉選挙区から自民党公認で出馬して当選を果たした。当選4回、国会運営に精通する68歳だ。

「高市氏は2026年度予算に関して3月末中の成立にこだわりました。が、参院での審議に時間を要し、年度内成立はかないませんでした。顔に泥を塗られたと感じた高市氏はその原因を探り、結果として石井氏の仕事の仕方に問題があったとみなし、ほぼ敵視していると伝えられています」

 と、政治部デスク。

松山参院会長の野心

 参院自民は16日、参院幹事長に青木一彦氏を起用すると発表した。青木氏は参院鳥取島根選挙区選出の当選3回で65歳。官房長官や参院会長を歴任した父・幹雄氏の秘書などを経て2010年の参議院選挙で初当選し、石破内閣では官房副長官を務めた人物だ。

 高市氏はこの人事に言及し、次のように述べた。

「自民の規則で参院の役員の人事権は私になく、参院会長が決めたと承知している。選ばれた方々の名前や役職も、今朝党本部で伺った。ご活躍いただくよう切に祈っている」

 組織の親分が「イキのいい若い者が勝手に動いたんや」と言うのとどこか似ているが、当然、参院会長の松山政司氏もその言い分を否定はしない。

「参院では変わらず少数与党の状況が続いており厳しい国会運営をスムーズにする適材適所の人事だ。青木氏は官房副長官の経験もあり、政府と参院の橋渡しを務めたベテランだ。議院運営委員長も務め、野党との幅広い人脈も申し分ない」と述べたうえで、石井氏を交代させた理由については、「私が総合的に判断した。参院自民の歴史と伝統に基づいた独自性を持った人事であり、別に総理大臣官邸がどうこうということはないことだけは明確に申し上げたい」と主張したのだった。

どこ吹く風の高市氏

「高市氏と松山氏は猿芝居を打ったということでしょう。表向きそれぞれの発言は間違っていませんが永田町でそれを真に受ける人はいません。むしろ敢えて高市氏が今回のように予防線を張るような振る舞いをしたことに失望する人は少なくないですね。松山氏は高市氏からの圧を受けていましたし、自身は参院議長への野心があり、高市政権が続く中でそれを実現したい思惑があります。松山氏は石井氏を外した理由として“病気療養が必要だったため”とも話していたそうです。いずれにせよ石井氏を疎んじる高市氏とはウィン・ウィンの関係だったと見て良いと思います」(同)

 高市氏が自信をもって、石井氏に対する「包囲網」を構築していたと見えなくもない。

「石井氏が記者の前で高市氏との良好な関係をアピールする場面はありましたが、実際にオフではこれ以上ない罵詈雑言を尽くして高市氏を批判しています。もちろんその内容が高市氏に伝わることを前提に脅しをかけていたと見てよいでしょう。ただ高市氏も“どこ吹く風”といった反応で、結局、“サプライズ交代”となったわけですが」(同)

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