「まとめ買いは損」「今すぐ格安スマホに」 節約のプロが教える物価高対策

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通信費の見直し

 とはいえ、正直に申し上げると、食費の節約だけで家計を守ろうとするのは、今のご時世、かなり無理があります。これだけ物価が上昇すると、以前と同じ支出額で食費を収めようとするのは相当難しい。だからこそ、食費以外のところにも目を向けてほしいのです。

 例えば通信費。節約が難しいとおっしゃる方に限って、大手キャリアの通信プランをそのまま使っていることが多い。大手キャリアだと安くても月6000円~7000円はかかります。私はもう10年以上、格安スマホを使っていますが、月額1400円ほどです。その差額だけで月5000円以上。食費で月5000円削るのがどんなに大変かを考えれば、通信費の見直しがいかに効果的か、お分かりいただけると思います。家族全員分を見直せば、月に数万円もの節約になります。

 固定費の節約は、食費と違って一度見直すだけで毎月効いてきます。毎日努力し続ける必要がない。そこが大きなメリットです。通信費をはじめ、使っていないサブスクや動画配信サービスの契約も見直してみてください。毎月の明細を一度きちんと確認するだけで、知らないうちに払い続けていた費用が浮かび上がってきます。

 最後に、節約を長続きさせるためのコツについてご説明します。

 節約は、お金を使うべきところにきちんと使うための手段です。無駄な部分を削るのは、大切なものを守るためです。そこで「何に使うために節約するのか」を決めておくことが第一のコツです。

「月に1回は家族で外食をしたい」「年に1度は旅行に行きたい」――そういうささやかな目標でいいのです。それがあるだけで、日々の節約の意識が変わってきます。

「節約できた」実感が大切

 節約を続けるためのもう一つのコツは、「節約できた」という実感を持つことです。家計簿をつけなくても、今月の食費が先月より減った、食品を捨てなかった、それだけでも達成感を得られる。その小さな積み重ねが習慣になっていきます。

「今月も切り詰めた」と義務感だけで節約を続けていると、いつか限界がきます。そうではなく、「月に1回の外食のために、普段の食費を少し抑えよう」と考えてみてください。特売を探してスーパーを3軒はしごしても浮かなかったお金が、食品ロスをなくし、買い物の順番を変えるだけで浮いてくる。そのお金で、家族と少しぜいたくな食事をする。そういうメリハリのある考え方ができると、節約は苦行ではなくなります。

 今日の節約は、来月の楽しみのためにある。

 そう思えるようになった時、節約は初めて長続きするのです。無駄を削ることで生まれた余裕を、自分や家族のために使う。それが、節約の本当の意味だと私は思っています。

和田由貴(わだゆうき)
節約アドバイザー。幅広く暮らしや家事の専門家として、講演、執筆、テレビ出演など多方面で活動。耐える節約ではなく快適と節約を両立したスマートで賢い節約生活を提唱している。

週刊新潮 2026年8月27日号掲載

特別読物「物価高に抗うための目からウロコの節約術」より

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