秋篠宮さまが“異例のお言葉”で政府の施策にご発言された真意 「私も生身の人間」「いろいろと思うところはある」

国内 社会

  • ブックマーク

【全2回(前編/後編)の前編】

 およそ「静謐(せいひつ)な環境」からは程遠く、大いに賛否が割れながらも国会で成立、7月24日に公布された改正皇室典範。成立前、天皇陛下は議論の行方に“懸念”を示され、先ごろ会見された秋篠宮さまもまたご不満をちりばめられていた。そんな事態を招いたのは……。

 ***

 皇嗣、すなわち皇位継承順位第1位であられる皇族から、政府の施策について立て続けに「私も生身の人間」「いろいろと思うところはある」「進歩が大事」といった文言が発せられたのだから、ただ事ではあるまい。

 さかのぼれば、陛下が典範改正の行方を案じられて「国民の理解が得られるものとなることを望む」と“警鐘”を鳴らされたのが、オランダ・ベルギーご訪問前の6月11日。それから2カ月で、今度は弟宮が、より率直なご心境を吐露なさった。つまりは、まごうかたなき当事者のお二方が、軌を一にして“異”を唱えられたわけである。

 宮内庁担当記者が言う。

「8月18日からのパラグアイ公式訪問を控えた秋篠宮ご夫妻は、さる13日の午前11時より、赤坂御用地内の赤坂東邸で記者会見に臨まれました。会見は、事前に宮内庁側に提出されていた三つの質問に、ご夫妻がお答えになる形で進んだのです」

 今年は日本人のパラグアイ移住90周年の節目にあたり、

「われわれは、そうした折に訪問されることの意義や抱負と併せ、先ごろ成立した改正皇室典範への受け止めについてもお尋ねしました。世論でも賛否が割れる中、秋篠宮さまがどのようにお考えになっているのかは国民的関心事。せっかくの貴重な機会でもあり、質問せざるを得ませんでした」(同)

陛下が踏み込んだご発言をされた理由

 冒頭で並べたようなフレーズを最初に秋篠宮さまが口にされたのは、会見が始まって30分余りが過ぎた頃だった。

〈改正皇室典範の成立で若い皇族方の人生に大きく影響を与えることが見込まれる〉〈佳子さまや悠仁さまにどのように歩んでいってほしいか〉

 2問目でこのように尋ねられた秋篠宮さまは、

〈報道などでも皇室典範についてのことが掲載されていて、私自身もいろいろと考えるところはありましたし、先般、天皇陛下が話されたことももっともだと、その通りだと私は思っています〉

 そうお答えになったのである。

「陛下が6月に述べられたのは、典範改正議論の進め方について『国民の皆さんの理解が得られるものとなることを望んでおります』というものでした。それまでは憲法上の制約もあり、制度に関する事項には言及を控えてこられたのですが、そこから踏み込まれ、多くの国民の理解が得られていない状況を懸念されるご発言を、あえて陛下はなさったのです」(前出の記者)

 そして、このお言葉を今回、秋篠宮さまは踏襲されたことになる。

「陛下と同じく、改正典範そのものについては『制度に関わることなので控えたい』として触れられませんでした。それでも、3問の質疑を終えた後になされた関連質問では、再びこの件について述べられたのです」(同)

 関連質問とは、それまでのご回答に関し、記者側がより詳しく尋ねたい事案について問うものである。あらかじめ提出された3問とは異なり、質問もご回答もすべてアドリブで行われる。このため、従来の会見では秋篠宮さまのお気持ちが吐露される場面が少なからず見られ、この日もまた、

「記者からは“今回の議論では、皇室の方々の境遇やお気持ちが議題として示されたとは、国民には感じられなかった”との前置きとともに“皇室の方々のご意向の表明や置かれている立場の説明というのは現状のままでよいとお考えか”と問われました。これに秋篠宮さまは、かつて口にされた『生身の人間』というフレーズを用いて回答されたのです」(同)

次ページ:「非常にいびつな制度」

前へ 1 2 次へ

[1/2ページ]

メールアドレス

利用規約を必ず確認の上、登録ボタンを押してください。