“ホルムルアルデヒド漬け白菜”に中国人も吃驚…「毒ギョーザ」「下水油」の悪夢再来に専門家は「氷山の一角でしょう」 韓国では“中国産キムチ”パニックに
張家口市は“氷山の一角”
さらに2000年代の「毒食品」は日本にも輸入されて被害をもたらした。
2002年には中国産の冷凍ほうれん草から大量の殺虫剤が検出されたほか、2008年には「中国産冷凍ギョーザ中毒事件」が発覚。河北省の工場で作業員が意図的に殺虫剤を混入させ、少なくとも日本人9人が急性中毒症状などで入院した。
それから約20年が経過し、中国でも「食の安全」に対する意識は生産者と消費者の両方で相当に高まったという。
「今では買ってきた野菜は普通に水で洗うだけですし、生食も珍しくなくなりました。2000年代の『毒食品』を知らない世代も出てきているほどです。だからこそ“ホルムアルデヒド白菜”の報道は中国人にショックを与えていると言えます。ただし今でも食品の流通現場では似た行為が依然として横行していると考えるのが普通で、今回の事例はまさに氷山の一角でしょう。また白菜の問題は大きく報道されましたが、国家による報道規制は基本的に非常に厳しいため、続報や詳報は許可されない可能性があります」(同・高口氏)
高口氏は「さらに都市部と農村部で報道の受け止めが違う点にも注目が必要でしょう」と指摘する。
「死者が出なかった」
「都市部のスーパーでは清潔な白菜が小分けにされ、綺麗にラッピングされて販売されています。日本の白菜に引けをとらないレベルですし、中国でもトレーサビリティ(履歴管理)のサービスが当たり前になってきました。一方、問題が発覚した張家口市の康保県と言えば、端的に言って“田舎”です。生産者だけでなく消費者の意識も都市部に比べると低い傾向があります。ただ私のように長年、中国を見てきた人間にとっては、現時点で死者が報告されていないことには、ひとまず安堵しています。一部の専門家からは『ホルムアルデヒドは揮発性が高いので必要以上に心配することはない』との指摘が出ています。死者が続出した2000年代とは隔世の感があると考えてしまうのです」(同・高口氏)
註1:“中国産白菜”に発がん性物質「ホルムアルデヒド」“薬品漬け”動画で発覚 韓国のキムチに“飛び火” 日本への影響は?厚労省「現状は検査していない」(FNNプライムオンライン:8月26日)
註2:「ホルムアルデヒド白菜」出荷 当局緊急調査、日本も注視―中国(時事ドットコムニュース:8月25日)
[3/3ページ]

