別居婚を続けていたら、深夜0時に妻のマンションから上司が出てきた…「僕はピエロだな」屈辱の40歳夫がとった行動
里緒の様子がおかしい
だがそれから数日後、その上司が会社を辞めたと知った。自分の悪事がバレないようにさっさと逃げたのだと浩樹さんは思った。仕事への情熱すら失いそうになっていた。
「その後、ちょっと荒れたんですよ、僕。もう誰も信じられなかった。ふらふら繁華街を歩いて風俗にはまって……。なじみの子ができて、本気でその子と一緒にどこかに逃げてしまおうかと思ったくらい」
ある日、娘に会いにいくと、保育園で描いた絵を見せてくれた。「パパとママ」と書いてあり、自分自身を含めた3人が屈託なく笑っていた。
「それを見て、もうとらわれるのはやめようと思いました。その後、例の上司が出家したと知りました。親しくしていた社内の人間からの情報でした。その日、里緒のところに行ったら、ちょっと様子がおかしかった」
彼は気づいた。上司がわざと悪役を買ってでたことを。それは里緒さんを守ろうとしたのではなかったか。上司は浩樹さんの性格もわかっているはずだ。自分が「遊びだった」と言って悪役になれば、少なくとも里緒さんに危害は及ばないと察していたのではないだろうか。
「里緒は何も言わないし、僕ももう聞く気はありません。荒れた気持ちもおさまり、風俗通いもやめました。どうせなら娘が喜ぶことにお金を使いたい」
すっきりしたわけではないが、この重さを抱えたまま人生を歩んでいくしかないのだという気持ちになりつつある。今年中には、「家族3人で同居する予定です」と、浩樹さんは少し哀しい笑みを浮かべながら、口調だけははっきりとそう言った。
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里緒さんを問いただすことなく、重さを抱えたまま「家族」でいると決めた浩樹さん。記事前編では、彼が育った家庭と、夫婦のことは夫婦にしかわからないと考えるようになった背景を紹介している。
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